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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第480話】
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を崩す、次に向かって来たのは正面の二機、左側から来た機体の袈裟斬りを半身ずらして避け、右側から来た機体に対しては槍の刃を突き刺す。
深々と刺さり、貫通した槍――機能停止する無人機は、その槍事地表へと落下していった。
得物を失った黒夜叉に、更に機体が迫る。
体勢を崩された一機と、それに連携する一機だ。
武器が無い――粒子展開するにも時間差で間に合わない――ならば。
有坂陽人は直ぐ様徒手空拳による反撃を試みる。
一機の機体の斬撃を払い除け、もう一機に対してはわざと体勢を崩して攻撃を回避、其処から機体のスラスターを巧みに使ったサマーソルトキックが無人機の頭部を吹き飛ばした。
そのまま上昇と共に新たにプラズマブレードを粒子化、プラズマが収束し、刃を形成させる。
ガンッ! と鈍い金属音が鳴り響く、いつの間にか先回りしていたシールドビットが待ち伏せていた。
不味い――そう思った矢先、シールドビットは爆発、反射的に後方へのプラズマフィールドを展開し、事なきを得るものの、やはり数が多く、遮蔽物の無い場所での一対複数戦は改めて不利だと思った。
「……どうやら、ちぃーっとばかり本気を出さないといけないようだな」
有坂陽人はそう呟く――MAXモードではなく、夜叉システムの起動を行う。
最近追加された黒夜叉の機能であり、自分の妻、有坂真理亜がイザナギを完成させる合間に調整をしてくれていたのだ。
――夜叉システム起動シークエンスを開始します――。
そう機械音声が響くと、機体の各所装甲が開き、頭部もまるで夜叉の如く表情が様変わりしていた。
展開装甲の技術を応用し、機体性能を大幅に――それこそ理論上、リミッターの掛かっていないIS複数機に対しても優位にたてるだけの性能を発揮するシステム――だが、三分以上の使用は同乗者の命に関わるため、真理亜自身三分で強制解除されるようにリミッターを掛けている。
「わりぃが時間はねぇんだ、一気に行かせてもらうぜッ!!」
呼応する黒夜叉、プラズマブレードも夜叉システムに応える様にその刃を肥大化させた。
プラズマブレードによる横一閃――刃が急激に伸び、間合い外と判断していた四機は呆気なく胴を両断され、爆発四散。
「こうなったからには止められねぇぜ……? 黒夜叉の本気、見せてやるよッ!!」
そう言った有坂陽人は再度戦闘を開始した。
一方、学園アリーナ各所では代表候補生達が無人機との交戦に入っていた。
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