―一手―
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ツが墓地に揃う。《サイバー・エンド・ドラゴン》との戦闘によるダメージ計算より先に、その五枚揃った時における効果――エクゾディアが完成する。
エクゾディアが完成した時点で、相手プレイヤーの運命は決まっている。
「怒りの業火……エクゾード・フレイム!」
――エクゾディアは亮とサイバー・エンド・ドラゴンを燃やし尽くし、そのデュエルは決着した。
亮LP400→0
「やはり行くのか……遊矢、十代」
亮とのデュエルの後、アモンは他のメンバーに興味はない、とばかりに消えていった。三沢の考えによれば、恐らくアモンはエクゾディオスの力を使い、今回の事件の元凶たる《ユベル》の元へ向かったのだろう、ということだ。砂漠の異世界でマルタンに寄生していた悪魔……アレが今回の黒幕であり、その出生には十代が関わっていたことを、遊矢は三沢から聞くことになった。
「ああ。アモンがエクゾディオスの封印を解いた、っていうなら好都合だ……奪い返して、また俺が使わせてもらう」
「……ユベルと決着をつけるのはオレにしか出来ない。カイザーが止まるな、って言ったしな……」
そのことを三沢から聞いた遊矢と十代は、一刻も早くアモンを追うべきだと主張した。そこにユベルとアモン、この異世界を巡る一連の事件で、決着をつけるべき存在が揃っているのなら……遊矢はエクゾディオスを奪い返すため、十代はユベルとの決着をつけるために。
「僕も……お兄さんの代わりに、見届けるんだ」
「もちろん、生徒たちだけに危険な場所に行かせるのは、教師としてありえないノーネ!」
「……みんなをよろしくお願いします、クロノス先生」
他のメンバーの覚悟を聞いた後、三沢は観念したように年長者たるクロノス先生にメンバーを頼む。そして、その言葉を不可思議に思った遊矢が口を開く。
「三沢は行かないのか?」
「ああ。悪いが……俺はみんなを救いにいきたい」
アモンはあの時、『エクゾディアの力で脱出した』と語った。ならばこの世界で敗北した者は他の異世界に移動しており、そこから脱出すれば、救うことが出来るのではないか。そう三沢は仮説をたて、その仮説を立証するため、ユベルの元には行けないという。……だが、それを引き止めるメンバーは誰もいない。
「……そっちは頼むぜ、親友」
「任せろ。君がエクゾディオスの力なんて、使わないようにしてみせるさ」
遊矢と三沢はジェネックスの後の時のように握手を交わすと、三沢は十代の方にも語りかける。
「今のお前も覇王十代も1人の人間の一面だ。 そしてお前には、みんなを救える覇王という力がある。……恐れるんじゃない」
「ああ……ああ!」
……最後に。三沢は遊矢に一つのデッキを手渡す。
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