序
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んっ」
彼の指が狭い入り口を円くなぞるたびに。
粘り気混じりの水音が彼女の耳を舐め回し、心拍を異常に速める。
内股を伝う汗にすら過剰な反応を示し始めた頃。
彼の人指し指がざらつく内側へと忍び込み、弱い一点を突いた。
「あぅ! ……んっ、んんんぅっっ……」
押し込むように、撫で回すように、引っ掻くように、揺らすように。
時に緩やかに、時に激しく動く指先に翻弄され、腰が浮いた瞬間。
更にもう一本深く突き入れられた指が、彼女を高みへ押し上げる。
波打つ体から溢れたものが、彼の右手をべったりと濡らした。
「……っ……は、はっ……」
黒く染まった視界で、白い光が飛散して明滅する。
その向こうから、霞んだ彼の顔が覗き見ている。
痛いと感じるほどの耳鳴りの向こうで、お決まりの呟きが零れている。
「愛してる……。だから、殺せない」
透明に光る線を伸ばしながら指を引き抜き。
くたりと力が抜けた彼女を仰向けに寝かせてから、長衣を脱ぎ捨て。
「ん……、あ、っや、あ……、っっんああああ、あっ…………!」
大きく開いた脚の間に、彼の体が重なる。
硬く昂ったものが、ひくつく襞の間を抉るように何度か往復し。
しとどに濡れた先端で入り口をつつくと。
熱く熟れた空洞を、一息で埋め尽くした。
「うあ、ぁんっ、っ……、ぁぅ……、んッ」
休む間もなく。
奥を突いては先端際まで引き抜き、また奥を穿つ動きが始まり。
与えられる振動で、彼女の両脚がパタパタと宙を泳ぐ。
断続的で短い悲鳴が、彼女の喉を濡らす。
「んあ、ンッ、んんっ、ンッ……!」
「……アリ、ア……ッ」
幾度となくくり返されてきた行為を、彼女の体内はすんなり受け入れ。
気持ちを置き去りにしたまま、彼の熱を奪い取ろうと収縮する。
「ち、ちがっ、私、は ぁあ ああッ!」
「違わ ない。お前はアリア……だ。俺を封じた 忌々しい、女神……ッ」
「や……っ、や あっ アッ アッ、ッッ!」
彼の動きが急激に荒くなり、彼女の緊張が高まる。
拒絶と期待と悦びが極限まで膨らんで……喉の奥を押し潰した。
「…………………ッッッ!」
堪らず反り返った顎に、彼の吐息と舌が這い。
下腹部にじわりと拡がる熱で痙攣のように震える彼女の体を。
まるで労わるかのように優しく、柔らかく、腕の中に閉じ込めた。
「……ロザリア……」
少しずつ、少しずつ、焦点が定まっていく視界の中。
彼女の目の縁から零れた涙を唇で掬って微笑む男性。
その表情は、彼女がよく知る神父そのもので。
それが一層、彼女の苦しみを強くする。
「……クロ、ス……」
「愛してる。殺
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