第二十五話 田中中佐!本当にやったぞ路線変更!!その十一
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「だから今回は君達の戦いを見てもだ」
「何ともですか」
「言えないのですか」
「勝って来てくれ」
言うことはこのことだけだった。
「ではな」
「はい、やってきます」
「そういうことで」
二人も約束した、勝利を。そうして戦いの場に赴くのだった。
西郷は陸軍衆を率いる二人に加えてだ、瞬も呼んでいた。そのうえでまずは桂と大山に対して言ったのだった。
「この少女、悠木瞬殿がでごわす」
「はい、これよりですね」
「我等と共に戦い」
桂と大山も西郷に応える。
「ジャスティスカイザーを倒す」
「そうしてくれるのですね」
「正義の義士でごわす」
瞬こそはというのだ。
「おいどんは今猛烈に感動しているでごわす」
「私もです」
「私もまた」
三人は感涙していた、熱い涙が頬を伝わっている。
「この様な義士が立ってくれるとは」
「日本、そして世界は明るいです」
「人類の未来は」
「いえ、私はただ」
悠木は陸軍衆の軍服を着ている、ただしミニスカートではない。教育作品においてヒロインの露出は存在しない。
「日帝衆の方々をお助けして」
「戦いたいというのでごわすか」
「はい、主役候補とのことですが」
瞬はそのことも言うのだった。
「それはどうでもいいです」
「いいというのでごわすか」
「正義はあります」
瞬は毅然として言った。
「私はあの二人を懲らしめた後は」
「主役になるでごわすな」
「元老にお渡しします」
「主役の座をでごわすか」
「はい」
このことをだ、瞬は。
ここで血判状を出した、血印まで押されている。
それを西郷に差し出してだ、こう誓ったのだった。
「私が勝った後は。お願いします」
「おいどんが主役でごわすか」
「はい」
まさにというのだ。
「そしてこの作品を正しい方に導いて下さい」
「おいどんは主役にはなり申さん」
何処かの二人に聞かせたい言葉である。
「ただ己が責務を果たすのみでごわす」
「では」
「主役は悠木大将に任せ申すでごわす」
「私がですか」
「そうでごわす」
こう暖かい声で言うのだった。
「大将、任せたのごわす」
「有り難きお言葉、ですが」
「それでもでごわすか」
「私の様な若輩に主役の座は相応しくありません」
悠木は真顔で西郷に話した。
「ですから」
「おいどんがでごわすか」
「主役はお願いします」
ジャスティスカイザーの次はというのだ。
「是非」
「いや、それはでごわす」
また同じやり取りが繰り返された、だがその繰り返しの後だ。
西郷は遂にだ、瞬にこう言ったのだった。
「そこまで言うのならでごわす」
「引き受けて下さいますか」
「おいどんの様な愚者でもよければ」
こう言ったうえで
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