食料庫終幕
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はははははははははっ!? 行け巨大花、この神聖なる空間に足を踏み入れた冒険者どもを根絶やしにしろ!! ゴフッ!?」
戦場を傍観するオリヴァスの高笑いが響くが、直ぐに吐血する。あれだけ見ればギャグにしかみえん
だが、このモンスターがあと二体も控えているのだ。傷は治らないものの、体力だけでも回復させようとするオリヴァスの余裕は微塵も崩れていない。
はっきり言おう。ウゼェエエエエエエエ!!
「【秘剣】!! その御者台にはあと何人乗れますか!?」
「十人はいける! それがどうした!?」
巨大花の蔦を凌ぐ中、アンドロメダの問いに俺は叫んで答えた。
「なら、魔導師を乗せてくださいっ! そこでなら詠唱もできるはずです!!」
後方を確認すれば、敵の攻勢で詠唱もできない魔導師達の姿が伺われた。
「ええいっ! クソッタレ!! どうにでもなれ!!」
なんか、最近人をのせることが多くなっている気がする。何故だ。
だが、こればかりは仕方ないと割りきり、前線をアンドロメダに任せて俺は戦車で後衛に向かう。
「魔法が使えるやつは乗り込め!! 早くしろ!」
雷で迫り来る蔦を焼き払い、急ぐようにと怒声を飛ばした。
その声に反応した幾人かが御者台へと飛び込んでくるのを確認し、直ぐに戦車を走らせた。
狙ってくる蔦を何度も雷で迎撃して駆ける。後ろでは魔導師達が魔法円を展開させ、詠唱に入っていた。中には、レフィーヤの姿もある。
流石にこの状況で攻撃を仕掛けるわけにもいかず、ひたすら巨大花の蔦を回避するか雷で迎撃するしかない。
待つこと数分くらいだろうか?
いやに長く感じたが、どうやら詠唱が完了したようで、魔導師達が次々に魔法を放つ。
炎が氷が雷が光が。
凄まじい音とともに巨大花の体が削られ、抉られ、焼かれ、爆煙をあげた。
「や、やりましたっ!」
小人族の少女がその様子を見て喜びの声をあげる。
高威力の魔法をいくつもまともに喰らったのだ。普通の階層主でも倒れるレベルだ。
警戒を解かずに、尚も戦車を駆って様子を見守る。
すると煙の奥で、緑の巨大ななにかが動いた。間違いない。奴はまだ生きている
「そ、そんな……」
「あれ喰らってまだ生きてんのかよ……」
煙が晴れて姿を現したモンスターは体のあちこちが焼け爛れ、触手や体の一部を損傷させてボロボロになっているもののまだ蠢いていた。マジでキモい
「『魔石』狙うしか無さそうだな……」
「そうですね……」
いつのまにか隣にいたレフィーヤが同意の声を漏らした。
魔石さえ破壊すればあれは間違いなく灰の山
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