マブラヴ
1033話
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は知ってましたけど、こうして実際にその日が来ると羨ましいですね」
そう告げ、チラリとトールの方へと視線を向けるミリアリア。
その視線が何を言いたいのかは、俺にでも分かった。当然ミリアリアと学生時代から付き合っているトールにしてもそれを理解しているのだろう。慌てたように話を誤魔化す。
「あ、ああ、そう言えばキラの上司の子供もオーブ軍にいて、ナタルさんの部隊にいるんだってな。ディアッカからちょっと聞いただけだけど」
「……はぁ」
その話題の誤魔化し方があからさま過ぎたのだろう。ミリアリアは溜息を吐いてカメラでここに集まっている人達を撮っていく。
そのまま30分程が経ち、俺もキラ以外の者達と会話をしているとようやく教会の方で準備が整ったのだろう。教会の中へと通される。
「……ねぇ、アクセル。さっきここの人に聞いたんだけど、オーブって活火山を女神に見立てて信仰しているんでしょ?」
そう尋ねてきたのは、俺の横に移動してきたシェリル。
その瑞々しくも肉感的な美しさを誇るかのように、両肩と胸元が大きく開いた薄緑色のドレスを着ている。
シェリル・ノームとしての活動は、当然SEED世界でもかなり知られている。何でもラクスと一緒にコンサートをやった事もあるとかで、何気に仲が良かったりする。
「そうだな。ハウメアって名前の女神に見立てているらしい。ハウメアのご加護がありますようにって言葉は、オーブにいれば何回か聞いた事があるだろ?」
「ええ。その辺に関してはオーブでライブをやった時に何回か聞いてるわ。けど、そのハウメアって女神を信仰しているのに、教会で結婚式を挙げてもいいの?」
「……ああ、なるほど」
確かにその辺に関して疑問に思うのは分かるが……
「ナタルにしろムウにしろ、今はオーブに住んでいるけど、元々は大西洋連邦の出身だしな。どうしても宗教的にはキリスト教になるんだろ」
キリスト教という意味では、マブラヴ世界の人間はあまり好んでいないのだが……それに関しては恭順派の存在がある以上しょうがない。
それに、この場にはマブラヴ世界の住人は誰もいないから問題はない。
「そうなの? けど、教会があるって事はオーブの人でもキリスト教の結婚式を挙げる人が多いんでしょ?」
「……元が日本からの移民で出来た国だしな。その辺の影響があるのは当然なんだろうな」
元々日本人というのは、宗教に関して良く言えば大らか。悪く言えばちゃらんぽらんだ。
クリスマスの一週間後には正月で、バレンタインデーだったりハロウィンだったり、お盆だったり、と。
そんな日本人が移民して作られたのがオーブである以上、この状況は当然なんだろう。
「それに、宗教ってのが一定の力を持っているのは事実だ。布教のため
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