第十話 無謀
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ようか」
「この第二十五層、噂通りフロアボスは今までと比べ物にならないらしい」
「せやかて進まんわけにも行かんやろ。さっさと攻略して次に行こや」
「それはそうだが、慎重にな」
「んなことあんさんに言われんでも分かっとるわ」
基本的に、今回の会議で口を開いているのはヒースクリフ、リンド、キバオウの三名だ。
他は会議の行方がどうなるかと傍観している。
アスナは割とこういうところでは発言するタイプだし、実際最近は会話に入っていっていたが、さすがに今回はそうはいかないらしい。
キリトはキリトで思考を回転させ分析しているようだ。
そしてリュウヤは、
「ーーーそこでだ、実際に確認したリュウヤくんに話を聞きたいのだが」
「ま、コイツの話なんか聞きたかないけど、しゃあないわ」
「リュウヤ?……ちょっと」
「………すぅ……」
ーーー寝ていた。
「「起きんかーっっ!!」」
「おあぁぁぁ!?耳が、耳がぁぁぁ!!!」
アスナとキバオウの両サイドから至近距離で放たれた怒号に、リュウヤはイスから転げ落ち、体を跳ねながら耳を抑えてのたうち回った。
「お、お前ら、何考えてんだっ!?耳元で大声出すなよっ!」
「「それはこっちのセリフだ!!」」
「なんであなた会議そっちのけで寝てるの!?どういうわけなの!?」
「どういうわけも何もあるかっ!ていうか寝てないっつうの!ちゃんと話聞いてたわ!」
「じゃあ説明してみなさいよ」
「未だに情報が少ないから発見者の俺の意見を聞くって流れだったんだろ!?ほら、ちゃんと聞いてんじゃねえかよっ」
「本当に聞いてんたんだ……」
「……久々に僕カチーンと来ましたねぇ。てめえ表ぇ出やがれっ!!」
失礼(?)なアスナに対して大声で怒鳴るリュウヤにヒースクリフが割って入って来た。
「リュウヤくん、座りたまえ。会議が進まない。茶番は後でいくらでも出来るだろう」
ヒースクリフの発言(余計な一言)にキリトは焦った。
そんなことを言ってはリュウヤがキレてかかると思ったのだが、果たして杞憂に終わる。
「はいはい、大人になりますよ……っと。で、何が聞きたいんだ」
リュウヤは割と素直に倒れていたイスを立てて座った。
キリトとアスナは普段のリュウヤとは違う態度に口を開けてポカーンとしているが、そんなものは気に留めずヒースクリフは続けた。
「君が見て何を思ったか、何を感じたかを話して欲しい」
「そんなの情報屋に聞けよ。俺はそっちに全部話した」
情報屋に伝えたものと大して変わらないし、話すのが面倒だと言外に伝えるリュウヤは腕を組み仏頂面でヒースクリフを見やる。
「誰かを介しての話というのは情
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