暁 〜小説投稿サイト〜
空気を読まない拳士達が幻想入り
第1話 幻想郷に北斗現る!!
[8/9]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話
た。そう、上空を飛んでいる魔理沙目がけて一直線に。

「うわああああ! なんなんだぜあいつはぁぁぁ!」
「むわぁぁぁてぇぇぇぇい!」
「怖ぇぇぇぇ!」

 すっかりケンシロウの放つ威圧感にビビッてしまった魔理沙は一目散に逃げの一手に出る。が、そんな魔理沙に向かいケンシロウは土埃を巻き上げながら何処までも追いかけ続けて来る。しかも徐々にその速度が上がってくる始末なのだ。

「冗談だろぉぉ! 何で追いつけるんだよぉぉ! あいつ化け物かぁぁ!?」
「万引き許すまじ! 強盗許すまじ! この世に蔓延る悪を許すまじぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
「何で借りただけでこんな目に合わなきゃならないんだよおおおぉぉぉぉぉ!」

 必至に逃げる魔理沙と、それを鬼の形相で追いかけるケンシロウ。二人の終わりなきデッドヒートは半日近く続いたとされ。それを目撃した者達からは「風よりも早く走る亜人が来た」と後に噂されるとかされなかったりとかするそうだが、別に物語に深く関わる訳でもないのでスルーして貰っても構わなかったりする。




     ***




 辺りがすっかり暗くなり、空には無数の星と一際輝く月が夜空を照らす時刻になっていた。

「遅いなぁ、一体何処行ったんだ?」

 霖之助が物置の片付けを終えたのは丁度ケンシロウと魔理沙が激しいデッドヒートを開始した頃であった。
 一通り片付けを終え、店内に戻ったは良かったのだが、店内は誰も居らず、人の気配がまるで感じられなかった。
 疑問に感じた霖之助ではあったが、ひとまず店番を再開する事とした。
 そして、それから半日近くが経過し、看板を仕舞おうと外に出た霖之助が目にしたのは、すっかり疲れ果ててその場に倒れ込んでいる魔理沙と何故か上半身裸で息を切らせて仰向けに倒れているケンシロウの姿が飛び込んできた。

「えっと……何があったんだい? これは」

 一人、真相を知らない霖之助は対応に困り、両者に事の真相を訪ねる事にした。
 それに対し、魔理沙が息を切らせながら話をすると、霖之助は呆れたように笑い顔を浮かべだしたのであった。

「そりゃ災難だったねぇ魔理沙」
「さ、災難なんてもんじゃねぇぜ! 何で……ただ借りただけなのに……半日近くも追い回されなくちゃ……いけなかったんだぜ!」
「追い回されるって……飛んで逃げればよかったじゃないか。いつもみたいに」
「飛んで逃げたさ……だけど……それでもこいつ……物凄ぇスピードで走って追いかけてきたから……全然撒けなかったんだぜ」

 話すのも苦しい状態の魔理沙。そんな魔理沙の証言に霖之助は驚いた。まさか、空を飛んでいる魔理沙を相手に走って追いつけるなんて。
 
「まぁ、とりあえず魔理沙は早々に帰った方が良いだろうね。ケンには
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ