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空気を読まない拳士達が幻想入り
第1話 幻想郷に北斗現る!!
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 何時もの様にバイトをするケン。そんなケンに同僚でもあり大学生でもあるバットがそんな事を言ってきたのだ。

「万引きってのはな。代金も払わずに勝手に店の品を持っていく奴らの事だよ。ま、簡単に言えば泥棒みたいなもんだな」
「何だと! この時代、人々が懸命にその日の糧を得る為に必至で働いていると言うこの時代に、何と卑劣な奴らだ!」
「いや、其処まで必至には働いてねぇから……とにかく、万引きには注意してくれよな」
「うむ、気を付けるとしよう」

 因みにバットがそう言っていた時期は、付近で万引きの被害が多数出ていたり強盗の被害が出ていたりしていたのでそれの防止強化月間と言った事が行われていたのだ。
 幸い、このコンビニにはケンシロウが居るので、万が一ケンシロウの居る時間帯に強盗に入れば忽ち半殺しにされた上に御用となってしまうのは明白な事だったりする。
 因みに、バットに説明を受けて以降、ケンのアルバイトする時間帯だけは万引きや強盗の被害が一切出なくなったと言うのは予断だったりする。




     ***




 場面は再び香霖堂店内へと戻る。魔理沙の万引き行為を目の当たりにしたケンシロウは遂に動き出した。そして、目にも留まらぬ速さで店内を飛び出し、外へと飛び出す。店の近くでは、丁度魔理沙が持って来た箒に跨っている場面であった。

「お客様!」
「ん?」
「代金のお支払がまだですが?」

 あくまで接客の一間として、ケンシロウは丁寧な物言いで魔理沙に言い放った。しかし、魔理沙は全く気にも留める様子はなく―――

「あぁ、その内返すから気にしなくて良いぜ。そんじゃ」

 それだけ言い残すと突如、魔理沙の体が宙に浮かび上がった。箒にまたがって空を飛ぶなど正しく魔法使いその物だったりする。
 だが、それで諦めるケンシロウではない。

「貴様……万引きをしたなぁ……」
「ん? 今何か聞こえたか?」

 微かに聞こえたケンの声が気になり、魔理沙はふと、後ろを振り返る。すると、其処には先ほどとは打って変わり鬼の形相に変貌したケンシロウが其処に立っていた。

「力なき人々がその日一日を懸命に生きているこの時代に、他人の物を奪い取る外道め! 貴様には……貴様には地獄すら生温い!!」

 完全に激怒したケンシロウ。着ていた上半身の衣服を手を使わず気合いの容量でバラバラに引き裂いてしまった。そして、露わになったケンシロウの胸板には、七つの傷跡が刻まれていたのだ。
 そう、丁度夜空に浮かぶ北斗七星と同じ形の傷跡が―――

「うえぇぇ! な、何だあいつはぁ!」
「万引きをする外道め! 貴様に今日を生きる資格はなぁい!」

 怒号を張り上げると、これまた凄まじいスピードで大地を走り始め
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