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空気を読まない拳士達が幻想入り
第1話 幻想郷に北斗現る!!
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が困った顔をし始めた。

「霖之助。さっきからお前は何を言っているのだ? 外の世界だの外来人だの。俺は今朝目が覚めたら深い森の中に居ただけだ」
「森? まさか、魔法の森から来たってのかい!? 良く無事だったねぇ」
「???」

 何故霖之助が驚いているのかケンシロウには全く理解出来なかった。そんなケンシロウを見たのか、霖之助が説明をしてくれた。

「あの森は様々な種類のキノコが自生していてね。そのキノコの出す胞子のせいで体調を崩す人とかが多いんだよ。ケンは何ともなかったのかい?」
「問題ない。北斗神拳は人間の潜在能力をすべて引き出す事が出来る。毒への抵抗力も並の人間の比ではないからな。キノコの胞子程度ではどうと言う事にはならん」
「え? 北斗……神拳? 何だいそれ」

 今度は霖之助が知らない言葉が出てきた。すると、今度は打って変わってケンシロウが霖之助に説明をする番となった。

「北斗神拳とは二千年の歴史を持つ一子相伝の暗殺拳の事だ。経絡秘孔を突く事により相手の外部より寧ろ内部を破壊する事を極意とした一撃必殺の殺人拳の事だ」
(何か、胡散臭い話だなぁ―――)

 はっきり言って霖之助はその話を信じる気になれなかった。一子相伝の暗殺拳だとか、そんな物騒な代物があるなんて聞いた事がない。
 だが、それを語っているケンシロウのハキハキした姿を見ると、とてもそんな事が言えなかったのでそっと自分自身の胸の内に締まっておく事にした。

「ところで霖之助。此処は何処なんだ?」
「説明すると長くなるから要所だけ言うとだね。此処は幻想郷と言って、君が元居た世界とは別の世界になるんだよ」
「別の世界? 良く分からん」
「まぁ、普通そんな事言っても信じる人間は居ないだろけどさ。そもそも、君は何で幻想郷何かに来てしまったんだい?」
「全く皆目見当もつかない。朝目が覚めたら此処に居たんだ」
「変だなぁ。本来幻想郷ってのは、現世から忘れられた存在が入ってくる筈なのに……あ!」

 言葉を言ってる途中で、霖之助は気づいた。もしかして、先ほどケンシロウが説明した例の胡散臭い暗殺拳が原因でこの世界に来てしまったのかも知れない……と。

(まさか……いや、詮索は止そう。僕個人の考えだけで彼を混乱させる訳にはいかないし―――)

 再び自分自身の胸にそっとしまう事を誓う霖之助であった。

「ところでケン。君はこれからの生活はどうするつもりなんだい?」
「嫌、全く考えていないが」
「良かったら家の手伝いをしてくれないかい? 丁度家の中の整理とかをしなきゃならないから人手が欲しかったんだ。君、元の世界でコンビニのアルバイトとかしてたんだろ? だったら接客とかも出来る筈だよね?」
「問題ない。コンビニの仕事は一通りこなしている」
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