暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜その少女の歩む道〜
第二話
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いと首をかしげた。
そんな菜々星にアタシは思わず吹き出し、すずかもつられて笑い出した。
突然の笑い出したアタシ達に菜々星は「何なの?全く」若干不機嫌になり、宥めようとアタシが謝ったり、菜々星の隣にいたすずかが慰めるように抱きしめたり、菜々星も口では不満を言いながらも口元が笑っていたり…。
楽しいと心から言える。
充実した日々を過ごしていると断言出来る。
だからこそ、

(あと二年かぁ、長いようで短いわね…)

そう、二年後の中学卒業と同時に“魔導師組の4人”は、本格的に“向こうの世界での生活”が始まる。
別に根性の別れになる訳でもないし、こっちの世界の大型連休に合わせて皆で休暇を取って必ず会いに来ると約束している。
忙しい職場で休暇が取りにくいという話を小耳に挟んだので心配したが、意外にも4人の中で菜々星が、『何とかするし、“職場のコネ”を使ってでも必ず守る』と断言してくれた。
嬉しいし不満はないけど、いつか来るその日を考えると、やはり寂しい。
そして、もう一つ気にしている事がある。
それは、

───遥に魔法の話をしていないことだ───

理由は色々ある。
まず第一に、“魔法なんて存在しない”というのがこっちの世界の常識だからだ。
信じろと言われて、「はいそうですか。」と簡単に信じられるわけがない。まぁ、百聞は一見にしかず、見せてしまえばそれまでなのだが、難しい、というか厳しいらしい。
それが第二の理由、“魔法が認知されていない世界での魔法に関するすべての情報を秘匿する”、『秘魔法条約』という法律が向こうの世界にあるからだ。
仮に、今まで存在しなかった“魔法”という概念が突然現れたとしたら?
当然パニックになるし善悪問わず魔法を利用しようとする人間は必ず現れるのは、少し考えれば誰でも思いつく。
アタシとすずかが魔法を知る事が出来たのだって、事件に巻き込まれたのと現地協力者…なのは達と深いかかわりのある人物という事で “特例”で(後から聞いた話によるとやや強引に)認められたかららしい。
この二点の理由から安易に魔法の話をする事が出来ないのだ。
つまり、このままだと中学卒業と同時になのは達4人は詳しい事情も分からず離れ離れ、最悪そのまま疎遠になるという事も考えられる。
アタシとしては、ウダウダ考えず事後承諾という事で押し切ってしまいたいのだが、これまた”面倒くさい事情”でフェイトのお母さん、リンディーさんに懇願されて実行出来ずにいる。
そんな現状を好転させる為今回、翠屋で遥との交流を深めようとしたのだが、結果は空振りに終わった。

「アリサ?」
「アリサちゃんどうかした?」

色々考えていく内に微妙に苛ついてきたたのが伝わってしまったのか、菜々星とすずかがこちらを心配するように話しかけてきた。
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