第4章
停止教室のヴァンパイア
第94話 裏切者と災禍の盟主と真相
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養う為にって言うもの。
それを与えるって、冬夜さんがそうする事になったそもそもの原因は!?
「男は少年が非常に家族想いだと言う事を知り、それを利用しようと考えました」
まさか!?
「ある日、少年の両親を…」
レイドゥンの語りを聞いて、明日夏、千秋、千春さんの瞳からみるみる光が失っていく。
「事故に見せ掛けて、殺したのでした♪」
その部分だけを非常に楽しそうに語った。
明日夏達の両親は事故じゃなく、意図的に殺された。
「結果、少年は下にいる兄弟達を養う為に無事に賞金稼ぎ(バウンティーハンター)になり、男の期待以上に実力を付けていきましたとさ。めでたしめでたし」
なにより、明らかに詳し過ぎる!
「ちなみに、男は周りからはこう呼ばれていました」
明日夏達に激しく睨まれながらも奴は愉快そうにその名を口にする。
「災禍の盟主(カラミティ・キング)と♪」
……頭の中を怒りと憎しみ、憎悪の感情で埋め尽くされていく…。
こんな奴の都合で…。
体中からかつて無い程の緋色のオーラが溢れ出す。
父さんと母さんは殺され…。
隣にいる千秋から吹き荒れる風もかつて無い物だった。
「良いよ♪良いよ♪良い憎悪だ♪」
俺達は…。
「もっと私を憎みたまえ!怒りたまえ!」
こいつの手の平で踊らされていた…。
「さあ、もっとォォッ♪」
『黙れェェェェェェェッ!!!!』
俺と千秋が怒りで駆け出そうとした瞬間、姉貴が俺達の前に出て俺達を制止させる。
「とりあえず、二人共落ち着きな。そのまま突っ込んだら、何されるか分かんないよ」
姉貴に言われたのと、さっきの叫びで少しは吐き出せたのか、なんとか踏み止まる。
だが、今にも腸が煮え繰り返そうでしかたがない!
「ん〜、残念」
あのまま突っ込んで来て欲しかったのか、少しだけ残念そうにしていた。
「……少し聞いていいか?」
「ん、何かね?」
「……何が目的だ?」
「目的?」
「……冬夜を強くしてどうしようって事だよ。自分の手駒にする?ハッ、もしそうなら諦めな!冬夜はテメェになんか従わないよ。むしろ、自分の首を絞める事になるだけだよ」
「………」
姉貴の言葉を聞いて押し黙るレイドゥン。
「クックック、ハハハ、アハハハハハ!!」
だが、突然、高笑いあげだした!
「いや、失敬。私が君達にちょっかいを出したのには深い理由、目的のあっての事だと思っているのがおかしくてね♪」
……なん…だと…。
「目的なんて無いのだよ。いや、しいて言えば、暇潰しだな」
「……暇…潰し…?」
「そうだよ。そもそも、私は彼にそこまでの期待などしていなかったのだよ。たまたま強力な神器(セイクリッド・ギア)を持っていたので、ほとんど軽い気持ちで賞金稼ぎ(バウンティーハンター)になってそこそこの実力のある者
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