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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
狂乱者−バーサーカー−part1/闇に誘われる少年
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行って謝っておきな」
「謝る?何言ってんの?僕がどうして謝らないといけないのさ?」
「当たり前だろ。本当は盗みなんざやるもんじゃないんだ」
「盗みぃ…?今更じゃん、僕が盗みをやってたなんて。生きるために必要だからやったまでだもん」
それを聞いてサムは首を不気味に傾げてきた。その様を見て、マチルダは戦慄する。これがあのサムなのか?浮浪児だった頃の暗かった頃から今までの生活で明るさを手にしていくまでの彼は知っていたが、いくらなんでもこんな…吐き気を催す悪党のような姿を見せるはずがない。
「それに、土くれのフーケとして、名高い貴族の屋敷から値打ちものを盗んできた姉ちゃんがそれを言うの?」
しかも、シュウ以外には誰にも言っていないはずの真実を暴露したのだ。なぜ、そのことを…!?マチルダは今のサムに対して猛烈な異常さを覚える。いや…本当にこの子は、自分のサムなのか?
誰かがギアスの魔法などで操っているのか?もしや…とマチルダはサムの背後に姿を見せつけている、一体の巨獣を睨み付ける。
原因はもしや、あいつ?すると、巨獣はサムとマチルダをよそに、ある方角へ向かう。その先は、シュウやテファたちのいるウエストウッド村だった。
「行かせるか、ゴーレム!」
マチルダは直ちに30mゴーレムを形成、真正面から土俵際の横綱のごとく、ムカデンダーを押し出そうとする。しかし、ゴーレムを目障りと感じたのか、ムカデンダーは首を鞭のように振りおろし、ゴーレムの頭を破砕する。
「っち…!」
これだけの大きなサイズのゴーレムを作るだけでも精神力を大きく絞ってしまう。まして怪獣の攻撃にすぐ倒されないだけのゴーレムなど、土の高レベルのメイジが何人そろえる必要があるのだろうか。いくらトライアングルクラスでも、マチルダ一人で食い止められる相手ではなかった。
「よそ見してる場合じゃないんじゃないの?」
「!」
瞬間、マチルダの体に向けて火炎弾がいくつも放たれ、彼女は大きく吹き飛ぶ。地面に倒れ伏し、顔を上げると、彼女に向けてナイフを向けているサムの姿があった。
「あんた…今の…!」
「うん、魔法だよ。すごいでしょ?このナイフ、持っているだけで誰でも魔法が扱えるみたいなんだ」
この貴族と平民の隔たりの差が目立つ世界で、それを持っているだけでも世界の常識をも覆すことができそうなものじゃないか。しかしマチルダにはそれだけのものには決して見えない。
あのサムがここまで変貌するはずがない。何か、やはり魔法らしきもので操られているはずだ。
「ねえマチルダ姉ちゃん。どうして邪魔をするのさ。僕はあんな信用ならない奴に代わってテファ姉ちゃんたちを守ってあげるっていうのに」
「…サム、それがもしあんたの本心だってんなら…正直見損なったね」
「なんだって?」
「あんたのそれ、自分の力じゃ
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