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K's−戦姫に添う3人の戦士−
1期/ケイ編
K13 リディアン音楽院防衛戦
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 残ってる人はいませんかぁ!?」


 ――今だけはこの世にある神仏精霊全てに伏してもいいと思った。
 これはまぎれもなく未来の声だ。未来が近くにいる。

 駆け出そうとしたケイを邪魔するかのように、前庭にいたノイズの取り漏らしが校内に入ってきた。

「邪魔、だッ!!」

 低威力の中粒子ビームを最速で3射、ノイズに見舞ってやった。

 だが、侵入してきたノイズはそれらに留まらない。ケイはノイズを追って――その先にやっと未来を見つけた。

 緒川が未来を目指して駆けているのが見えた。

(なら未来の守りは緒川さんに任せて、シンフォギアでしかできないノイズ撃退は俺が!)

「未来に……」

 走りながらプリズムレーザーをサーベルモードに切り替えた。

「触るなああああああッッ!!」

 プリズムサーベルを横に薙いだ。横一文字の斬撃が飛ぶ。斬撃を食らった3体の球体ノイズが炭素分解され、崩れた。

「はぁ、はっ……未来! 緒川さんも。大丈夫でしたか?」
「何とか。二度目は上手くやれる自信はありませんね」

 未来にも、未来を庇った緒川にも、大きなケガはない。ケイは大きく安堵の息を吐いた。

「とりあえず本部へ行きましょう。このままだとまたノイズの恰好の的です」
「未来、まだ走れるか?」
「大丈夫よ。元陸上部だもん」

 ケイは未来と手を繋いで、エレベーターに向かう緒川を追った。





 二課本部への直通エレベーターに、緒川や未来と共に乗ろうとしたケイの耳に、ヒールが床を突く音が聴こえた。

 ふり返る。果たしてそこにいたのは。

「櫻井、コーチ?」
「まだその名でワタシを呼ぶか」

 金蘭の鎧を纏った、猛禽類のような瞳孔をした、櫻井了子と瓜二つの女だった。

「フィーネ……あなたが!」
「信じたくなくともこれが現実だ」

 理不尽の煮え湯も冷めやらぬまま、ケイはプリズムレーザーをサーベルモードに換えて正眼に構えた。

「二人とも先に下へ。ここは俺が」
「ケイッ!!」
「すまん、未来。遅れる」

 緒川と未来がエレベーターに乗り込んだ。エレベーターのドアが閉じた。

「ほう?」
「二人は追わせない。あんたは俺がここで止める」
「抜かしおる。アームドギアに振り回されるばかりの小僧が、ワタシを止められると?」
「できないって分かってても、男にはやらなきゃなんねえ時があるんだ!!」

 先手必勝。ケイはレーザサーベルでフィーネに斬りかかった。だがフィーネはネフシュタンの鎧付属の宝石の楔で、レーザーサーベルの刀身を巻き上げ、叩きつけた。当然、柄から手を離さなかったケイも、地面に叩きつけられる形となる。

「くっそ……がっ!?」

 
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