88章 信也たち、又吉直樹の芥川賞で、盛りあがる
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いたよ。わが道をゆくって強い気持ちが、
芥川賞になったんだろうかね!
世間じゃ、又吉さんに芥川賞は無いだろうとか、きつい意見もあるようだけど、
なにしろ、新人賞なんだから、励ましの意味で、あげて、正解だといますよ」
信也がそういうと、美樹も真央も純も、「そうよ」「そのとおり」とかいって、うなずいた。
「又吉さんは、こんなことも言っていて、おれたちの音楽つくりで、考えることと、
共通しているんだぁって、感心したんですよ。
又吉さんは、『ぼく、ものを作るときに気をつけっていることがあるんです。
いまぼくが、完全にプロットを立てて、コントとか小説を考えちゃうと、
ぼくが持っている知識の範疇に収まってしまうと思うんです。』って言っているんです。
『それって、きっと、ぼくが作れるようなことでしかないんですよね。』だって。
『いかに、自分の才能を超えるか?ということ。それじゃどうすればいいのかというと、
何かに対する反応だと思うんです。』と言っているんです。
『自分が書いた言葉に、自分で驚きながら、書いていけば、外に出れるはずなんです。
そう思って、いつもやっているんです。』
そんなふうに言ってましたよ、テレビの番組で」
信也がそんな話をすると、みんなも、又吉直樹のコントや小説への、
その真摯な創作の姿勢に、感心した。
「やっぱり、なんでもいいから、又吉さんみたいに、コントでも小説でも、
音楽でもドラマでも、なんでもいいから、創造的なこととか、芸術的なこととかを、
楽しんだり、熱中したりしていくことは、他人への想像力を鍛えることになるでしょう!?
だから、そんなことが、世の中が良い方向にゆく道なんですよね、きっと。
たとえ、楽観的すぎるといわれても、そんな道のことしか、わたしには考えられないわ!」
美樹が、ふと、心の中を整理するように、そういった。
≪つづく≫ --- 88章 おわり ---
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