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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第477話】
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スだと思い、そんな安直な考えを捨てた。

 タイムマシン何てものは空想の産物だ、時間移動にかかる膨大なエネルギー量何て何処にも存在なんかしていないからだ。


「あぎゃ、ボスの言葉に甘えさせてもらおうかな……」


 そう言って瞼を閉じたカーマイン、月明かりに照らされた彼を眺めながら仮面の男は呟く。


「……細かい歴史の流れに差違はあれど、本流は変わらず……って所か、これが。 ……我々【イルミナーティ】の存在も、この世界ではイレギュラーみたいなものだが……」


 そんな呟きが夜空へと消えていった。

 一方、IS学園から離れた場所にあるホテルの一室。


「セバスチャン、深夜に飲む紅茶というのも乙なものだな」

「左様でございます、お坊っちゃま」

「ふふん☆」


 用意された紅茶を飲む金髪のお坊っちゃん――身形はまさに貴族の出で立ちであり、隣に居る執事も、正に昔ながらの執事そのものだった。

 紅茶を一口飲み、窓から外を眺める金髪のお坊っちゃんは――。


「セバスチャン、一体いつになったらこの僕にISを触らせてくれるんだい、IS学園は?」

「はい、それにつきましては未だに返事がもらえないようで――」

「ああっ! なんということだっ! あんなに書類を大量に書いたというのに……」


 わざとらしく大きな声をあげ、膝から崩れ落ちる金髪のお坊っちゃんに、執事のセバスチャンは困ったような表情を浮かべていた。


「お坊っちゃま、もう少し御待ちください。 IS学園は明日、専用機を用いたタッグ大会が開催されるとあの警備員様が言っていたではありませんか」

「警備員……」


 警備員と聞き、以前その警備員に食らったコブラツイストを思い出すお坊っちゃん――。


「ぱ、パパにも殴られた事のないこの僕に、あの様な野蛮な技を――……とはいえ、淑女達が生活する場に、ずかずかと上がった僕も悪いのだが」


 そう言い、表情に反省の色を見せたがそれも束の間、話題を直ぐに切り替えた。



「時にセバスチャン、【アレ】はどうなっている?」

「【アレ】……と申しますと?」


 聞き返すセバスチャンに、金髪のお坊っちゃんは前髪を手でかきあげた。


「ふふん★ かの有名な設計者、『ユミィ・ズールィ・ズール』が自身で開発した最新作の【EOS】の事じゃないかっ!」


 オーバーリアクション気味でそう告げるお坊っちゃん。


「……アレでございますな。 アレは旦那様がもう少しで空輸が終わると連絡を頂きました 」


 折り目正しく、頭を下げてそう告げるセバスチャンに、満足そうに頷くお坊っちゃん。


「成る程。 ……ふふん、あ
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