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英雄は誰がために立つ
Life10 防衛戦
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るぞ?」
 「テメェ・・・!!」

 アザゼルがKraに対して濃密な殺気を放つ。
 これを放たれたのが下級の人外などであれば、心肺停止する恐れすら在る程の凶悪さだった。

 「早く助けに行った方が良いかもしれんぞ?でなければ、そこの『雷光』の娘を始め、多くの若者たちが息を引き取るやも――――」
 「フン!!!」

 Kraが言い切る前に、バラキエルの雷光が直撃した。

 「バラキエル!」
 「悪いがアザゼル、俺はこれ以上奴言葉を耳に入れていたくなかったのだ!」

 アザゼルの言葉に返しながら、バラキエルは自分が放った雷光の直撃地点を睨み殺すような眼つきで観察し続ける。
 そうして煙が晴れた所には、何事も無かった様にKraが立っていた。

 「無傷だとっ!?」
 「馬鹿なっ!直撃の筈だぞ!?」
 「――――それで、話の続きだが。早く救援に向かった方が良いぞ?」
 「・・・・・・だったらそこで立ちふさがる様にいないで、とっとと消えてくんねぇか?」

 周りが驚いている中でアザゼルとKraだけは会話を続ける。
 方や平素に、方や苛つきながら。

 「こう言う場合は、力ずくがセオリーでは?この場には神の子を見張る者(グリゴリ)の幹部がほぼ全員と、そこの黒刃の狗神(ケイニス・リュカオン)の保有者もいるのだからな」
 「・・・・・・・・・・・・・・・」

 隠れていた訳では無いが、幾瀬鳶雄は指摘されながらも黙りながら見ていた。

 「俺達全員を相手取れるってか?」
 「能書きはいい。来るのか来ないのかはっきりしろ、穢れた鳥類共」
 「上等だぁああっ!行くぞ、野郎ども!!」
 『はっ!!』

 挑発に乗ったように開始される戦い。
 此処に、神の子を見張る者(グリゴリ)対Kraの強大な力と力が激突した。


 −Interlude−


 グレモリー領の一誠のために用意された修業地である山中。

 「グググググググッッッ!!!」
 「痛死苦痛死苦痛痛死苦痛死苦痛(オオオオオオオオッ)!!」

 魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)のタンニーンと、白銀の鎧で全身を覆った“何か”が両手で組みあい、互いを押し出すような形を取っていた。
 しかし、自力で押されていると判断したタンニーンは、一瞬だけ力をさらに強めてから瞬時に後方まで跳ぶ。

 「これでも喰らえ(オオオオオオオオオオッッッ)!!!」

 そして間髪入れずに、離れる前から口内にて溜めていた特大の火の息吹を、不意打つ形で“何か”に向けて放った。

 (今度こそ!?)

 タンニーンの攻撃が当たる事を背中の上で祈る一誠だったが、そんな思いも空しく今迄通り(・・・・)に“何か”が口を大きく開きタンニ
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