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英雄は誰がために立つ
Life10 防衛戦
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女王《クイーン》』&『亜麻髪の絶滅淑女(あまがみのマダム・ザ・エクスティンクト)』対敵セイバーと伝説の温羅狩りの3体の従者との戦いが此処に火ぶたが切られた。
 この場の両者の頭と頭の激突により、グレモリー家本邸前防衛戦はさらに激化していった。


 −Interlude−


 旧首都ルシファードでは、東西南北の4つ全ての門前で防衛戦が行われていた。

 東門
 ここでは祐斗とサーゼクス・ルシファーの眷属『騎士(ナイト)』の沖田総司が、門を潜らせまいと一進一退の攻防を繰り広げていた。

 「クッ、ヤッ、ハッ!」
 「フッ!」

 祐斗は前回遭遇した経験を活かして、関節部などを狙った上で3合で瓦礫に変えていた。
 それと比べて沖田総司は、関節部を狙わずに胴を横薙ぎにするように、或いは嵩切りで振り下ろすようにゴーレムを1合で切り伏せて、瓦礫に変えていた。
 この差は得物では無く、剣士としての腕の差だ。
 現に、沖田総司の得物は業物ではあるが、それ以上に特別なモノでは無い。
 翻って祐斗のは属性を付加させず、ただ一番切れ味がよく頑丈なイメージのある魔剣を、神器(セイクリッド・ギア)で創り出した物だ。切れ味は勿論頑丈さも、沖田総司の業物よりも確実に上だ。
 にも拘らずこの結果の違いは、腕の差としか言いようがない。

 「やっぱりすごい!僕などでは足元にも及びませんよ、沖田総司(お師匠様)!」
 「そんな事は今、如何でもいいでしょう。それよりも、このゴーレムが会談襲撃時に現れたゴーレムと同じと言うのであれば、何処かに術者がいるはずです。その者を見つけなければ、何時までもこの軍勢の攻勢を止める手段など有りません。術者の風貌は判りますか?祐斗」
 「すいません。あの日、ゴーレムを操っていた術者を見た者は誰もいないんです」

 祐斗の答えに、そうですかと短く返事をする沖田。

 「ですが、ルシファー様を始めとする方々の予想では、全体をほぼ見渡させる場所に居たのではないかと仰られていましたよ?」
 「なるほど。この辺りなら小高い丘或いは崖の先、と言った所でしょうね。でしたら祐斗、貴方は術者がいるであろう小高い丘或いは崖の先(その当たり)の捜索を命じます」
 「なっ!?」

 沖田総司の提案に、祐斗は思わず驚く。
 なにせ、他の者或いはサーゼクスにこの情報を伝えるだけで、判断を任せるつもりだと思っていたからだ。それを、自分に捜索を命じるなどと・・・。

 「祐斗。貴方なら、このゴーレム達をすり抜けて行けますね?」
 「それは出来ますが、無茶です、お師匠様!この数を一人で相手しながら門の防衛をするなんて!」 
 「私を舐めないで頂きたい」

 そう言うや、祐斗の目の前に居た沖田の姿一瞬だけぶれ
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