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リリなのinボクらの太陽サーガ
脱出
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の子達は、私と同じだ……。私はサバタ様のおかげで助かったけれど……この子達は違ったんだね』

「一つでも何かが違えば、マキナもこんな風になっていたかもしれない。そんなの想像もしたくない……」

「むぅ〜、なんか暗いなぁ。ま、こんなの見ちゃったらしょうがないけどね」

見てて気持ちのいい物ではないため、眉を顰めながら俺達は通路を進み、実験を観察するモニタールームへとたどり着いた。さっきの部屋や地下二階の通路らしき映像が複数のモニターに映し出されているが、一体どんな研究がここで行われていたのだ?

『サバタ様、こんなの見つけたんだけど』

マキナがデスクに置かれてあった研究員の物らしき日記を見つけてきた。一旦休憩でネロを降ろした俺はそれを手に取り、同じくユーノを寝かせたシャロンの翻訳を頼りに読んでみた。


新暦65年8月20日
夜、同僚のラングとモース、それとチームリーダーで紅一点のナタリアとブラックジャックをやった。負けたら飯一回おごるルールでやったが、俺ばかり徹底的に搾り取られた。チクショウ、こいつら絶対仕組んでたに違いない。……ま、最近徹夜続けだったナタリアの機嫌が久しぶりに良くなったから、今回だけ我慢してやる。次はねぇぞ。

新暦65年8月21日
今日、ミッドの本社からまた新しい被検体と投与したサンプルの注射が送られてきた。毎度毎度送られてくるのは動物みたいに叫びまくる奴らばかりで、こいつもこれまでと同じく、実験の経過観察を押し付けてきたようだ。仕事とはいえ、見てるだけってのは退屈でしょうがねぇ。サンプルの研究も気乗りしないから、暇潰しに攻撃能力を切ったシューターであいつらと遊んでやった。そしたら猫みたいに追っかけてやんの。

新暦65年8月22日
今朝、突然だが予防接種を受けろとナタリアに言われた。なんか知らんが、最近次元世界に伝染病が流行ってきてるんだと。それで管理局から全員するように指示が来たってことで、クリアカン中の人間が管理局に出かけた。俺達も当然行って注射を刺してもらったが、ナタリアはリーダーとして被検体の連中を見張っておくって事で行かなかった。彼女は何気に注射嫌いだから、きっとそれが理由で行きたくなかったのだと思う。それとモースも予防接種に来なかったが、あいつは今日から少し休暇だからここじゃなくて別の所で行ってるだろう。

新暦65年8月23日
なんか今朝から身体がだるい。最近の仕事は観察と報告書だけだが、それでも意外と疲れが溜まるものらしい。ラングと同じ調子でだらけてたら、何故かピンピンしているナタリアに叱られた。やっぱリーダーになれるだけあって、彼女は俺達よりタフなんだな。うらやましい。

新暦65年8月24日
昨日はちゃんと寝たのに治るどころか、むしろきのうよりだるい。なのにおな
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