6部分:第六章
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。これまでの拷問で顔そのものが歪められていたがそれとはまた別の歪みを見せたのだ。
「それを受けるのは我等ではない」
「そうだ」
まだ口が聞ける騎士団の者がそれに応える。
「裁きを受けるのは我等を陥れた教皇と」
「王よ、貴様だ!」
皆同時にフランス王を見据えた。その憎悪に燃える目で。王はその全ての憎悪を受けたのだった。
「私は今ここに告げよう。今年のうちだ」
期日を区切ってきた。
「今年のうちに王と教皇を神の御前に呼ぶ」
「そこには我等がいる。そして」
騎士団の者達は口々に言う。
「御前達を地獄に落としてやる」
「そのバフォメットがいる地獄にな!」
「だ、黙れ!」
王はその憎悪を受け怯んだ。しかしその怯みは何とか己の民衆達にも周りにいる家臣達にも見せず芝居の仮面を被り続けた。そのうえで声も何とか平静を保ちながら火刑台のところにいる兵士達に指示を出したのだった。
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