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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-31
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は、お互いに戦った時の勝率がほぼ五分五分であることが大きく影響しているだろう。


「……束」
「……なあに」
「戻らないのか? 実家に」
「…………どーしよっかなあ」
「どうせ最後なんだ。行っといたほうがいいだろ。どんな顔されたって、結局は両親がいなきゃ生まれこられないんだから」
「……れんくんも行くっていうなら、行く」
「……はあ、しょうがねえな。俺もついて行ってやるから。……そういえば夏祭りもやってたよな。いつだっけ」
「……確か、今日」
「そうか、じゃあほら早く準備していくぞ。顔洗ってちゃんと目覚ましてこい」
「うん」


 ゲームを消して束は洗面所に向かう。その間に蓮は、外出届を申請しておく。向こうにトラブルがなければ、すぐに許可証が送られてくるはずだ。どうやら、何事もなかったらしくすぐに許可証が届いた。
 そしてゲームを片付けるとどこかボーっとしていた束が戻ってきた。


「ねえれんくん。家に戻るんだから普通の格好していった方がいいよね?」
「ああ、そうだな」
「ううっ……。今日はうさみみ諦めよ」


 束が何か葛藤しているうちに蓮は指輪を括りつけたネックレスを首にかけて、束に頼んで変えてもらったISの待機形態であるブレスレットを左腕につけて、財布を持って、スマホに手をかけたところでメールが来ているのに気付く。
 相手は見袰衣麗菜からだった。軽く内容に目を通して適当にメールを返信する。それが終わってスマホもポケットに入れると、丁度束が着替え終わって出てきた。


 膝まで届く白いワンピースに淡い緑色のカーディガンを羽織って、腰には白い大きなリボンがついている。手にはつばの広い麦わら帽子といつもなら絶対にしない清楚系な感じにまとめていた。それがまた似合っている。


「いいな、似合ってる」
「えへへ、そうかな」


 恥ずかしそうに顔を赤らめて伏せ目がちに顔を逸らし、麦わら帽子を持っていない方の手で頬を掻く。その仕草がまたどうしようもなく可愛かった。
 蓮は自分が照れていることを隠すようにバイクのカギを取る。二人の頬は少し赤かったが、絶対に暑さのせいではなかった。


「ほら、早くいくぞ」
「……えっ? あっ、待ってよお!」


 一足先に部屋を出て行った蓮を追いかけるように束は櫛を通した長い鮮やかな薄紫色の髪を翻して続いて部屋を出て行く。
 途中で並んだ二人は、一緒に寮を出て行く。駐車場を歩いて行って、ここに来る時に乗ってきた束カスタムの大型バイクに跨る。蓮からヘルメットを受け取った束は麦わら帽子を粒子変換してしまい、ヘルメットをかぶる。後ろに乗ってしっかりと蓮の腰に回すと胸が押しつけられるが束が気にせず、むしろ狙っている。蓮は蓮でいつものことだったりするので
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