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地球の断章〜深き海より暁を喰らうモノ〜
プロローグ
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対し、世間はようやくその「恐ろしさ」
に気づく。

「ゴジラは戦争の負の象徴」「核兵器が生み出した怪物」。中には「先の大戦を、10年と経たず忘れようとしている人々に対する警告」と唱える者もいた。

怪獣・ゴジラ。それは現代人にとって、理解の及ばぬ存在だった。


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 現代兵器の通用しないゴジラに対し、ある科学者の発明品が対・ゴジラ兵器として使用されることが決まった。
若き天才科学者・芹沢大助が、自身の研究過程に於いて生み出した副産物『オキシジェンデストロイヤー』。水中の酸素を一瞬にして破壊し、あらゆる生物を跡形もなく消滅させる、原水爆以上の脅威を秘めた兵器。

為政者による悪用を恐れ、その存在をひた隠しにしてきた芹沢だったが先のゴジラによる東京の悲惨な現状を訴えられ、一度だけの使用を決意した。

東京湾に潜むゴジラに対し、オキシジェンデストロイヤーはその威力を発揮した。
東京湾の全生物を半永久的に死の海となること、そして芹沢大助の命と引き換えにゴジラを葬り去った。
死の間際、洋上に浮かぶ船の上の人間に対して怨嗟の籠った断末魔を浴びせて、ゴジラもまた海の底へと沈んでいった。

その後、日本政府はゴジラの正体についての推測及び研究の一切を禁止し、またオキシジェンデストロイヤーの存在を隠匿した。
為政者にとって、軍にとって都合が悪かったからだ。

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 ゴジラの死から3年後の1957年。世界に再び、衝撃が走る。
全世界の海に、未確認生物が現れ航行する船舶を無差別に襲撃するという事態が同時多発的に発生した。
最初に確認されたソレは、まるで魚と魚雷が合体したような異形の姿をしていた。やがて、人の姿をしたものも確認される。
やがて未確認生物は深海から現れ、前大戦で轟沈した戦艦に酷似した兵装を持ち、更に現実の海軍と似た編成を執ることも起因し未確認生命体は「深海棲艦」と呼称されるようになった。
各国は空と海の両方から深海棲艦に対して攻撃を仕掛けた。しかし、深海棲艦は攻撃を物ともせず逆に人類を迎撃していった。
最初の襲撃から2年後(1959年)、人類は深海棲艦に制海権を奪われ更に陸上の一部も制圧されてしまった。
海路を奪われた人類は空路を模索したが、深海棲艦側の艦載機により空路もままならなくなり国家は半強制的な鎖国状態を強いられることとなった。

 この事態にアメリカ、ソ連をはじめとした核保有国は国連に対し、核兵器の使用を要求。事態を重く見た国連は一度だけの使用を許可。
深海棲艦が多数終結していた太平洋上のある島に対して、核兵器を投下した。結果、島にいた多数の深海棲艦を撃破することに成功した。
またこの
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