第7話
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ト音記号型のタクトを出して、それを振るう。
「プリズム・ミュージック!!」
すると、そこからも音符が発射されて、??キャラの出した音符を相殺した。その時、??キャラの方から声が響いて来た。持ち主の子の悩む声だ。
“もう、僕の腕は治らないんだ・・・”
「嘘!?この声、上条君!?」
キャラ持ちのまどかにもこの声は聞こえているみたいだけど、知り合いなのかな?
“現代医学で治すのは不可能だって。もう動かないって。これじゃあ、もうバイオリンを弾く事なんて出来ない・・・”
「そんな・・・」
声を聞いたまどかの顔が驚愕に染まった。確かに、悲しい話だね。身内なら尚更だ。
“もう、僕には何も無い・・・この先、どうやって生きていけばいいんだ・・・”
この子、大好きな事が出来なくなって、それでこころに??を付けちゃったんだ。でも・・・
「何も無い?そんな事は無いじゃん。」
「!?」
私の言葉に??キャラは動きを止めた。私はさらに言葉を続ける。
「私は知ってるよ。怪我のせいで大好きでずっと一生懸命やって来た事が出来なくなっても、別の形でそれに関わって輝いてる人を!!」
ややと同じバレエ教室に通ってる女の子“マイティ”のママがそう。あの人は昔、プリマだったのに怪我が原因で引退したけど。今はバレエをやってる皆の為に衣装を作ってる。そうやって輝いてる!
「だからさ、君も見つければいいじゃん!別の形で輝ける方法を!!」
あたしがそう叫ぶと、??キャラは完全に動きを止めた。今だ!
「ネガティブハートにロックオン!」
あたしがそう言いながら??キャラを指差すと、??キャラは大きなハートに拘束される。
「オープンハート!!」
そして、あたしは手でハートの形を作ってそこから??キャラに向かってハート型の波動を撃ち出した。それを受けた??キャラは再び殻に包まれて??たまに戻った。そのまま浄化されて、王冠と白い羽根の描かれたこころのたまごに戻る。その直後、こころのたまごが上下二つに割れて、中からタキシードを着てバイオリンを持ったしゅごキャラが出て来た。
「もしかして、あなたは上条君のなりたい自分?」
まどかがしゅごキャラにそう聞くと、しゅごキャラはそう頷いた。
「うん。でも、恭介の腕の怪我は治らないみたいだから、叶わなくなっちゃったけどね。でも、あの子ならきっと新しい“なりたい自分”を見つけられるハズだから。それまで、僕はあの子を見守っているよ。」
そう言うと、その子はたまごに戻って持ち主の所に帰って行った。
「上条君、大丈夫かな?」
まどかが心配そうに聞いてきた。それに対してあたしは笑顔で答える。
「大丈夫だよ。あの子も言ってたじゃん
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