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ある提督の回顧録
3日目
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らに気づいたようで一列に並んで挨拶を始めた。

川内(せんだい)、参上。夜戦なら任せておいて!」

 栗色の髪と瞳が印象的なその子はツーサイドアップにまとめた髪をゆらしてそう言った。
黙っていれば美人なタイプだ。

「姉さん、失礼ですよ……あの……軽巡洋艦、神通(じんつう)です。どうか、よろしくお願い致します……」

 長く艶のある髪を先で縛っている可憐な少女は気弱そうに言った。
なんだかこちらのほうが長女に見えるがこの子が神通ならば2番艦であろう。
 どうしてこうなった。

「艦隊のアイドル、那珂(なか)ちゃんだよー。よっろしくぅ〜!」

 なんだそれは、挨拶か?
たしかにアイドルじみた可愛さはあるが……華はどう考えても神通の方がある。

 しかもなにやらポーズまで取ってる。こいつは大丈夫か?
いや、島風の例もある。話したら実はまともって事も。

「そうか、アイドルなのか……よろしくな?」

 そう言って手を差し出すが。

「那珂ちゃんはー、みんなのものなんだからー、あんまり触っちゃダメなんだよー?握手はまた今度ね?」

 何だこいつ殴りたい。

「申し訳ありません……申し訳ありません」

 神通が必死に謝っている。
なんて不憫な子なんだ。君が悪いんじゃないのに……!

「神通、そんなに謝らなくていいから。
……とりあえず工廠をでてすぐ右手に宿舎があるはずだからそこで部屋割りを決めてもらってくれ」

「はい……ほら、2人とも、行きますよ?」

「提督、今度夜戦につれていってね!約束だよ!」

「まったねーキャハッ!」

 神通がまともな分その他2人のありえなさが際立っているように感じる。
神通、本当に不憫な……。

「強烈な姉妹でしたねー」

「戦力が許すならば那珂(あのバカ)は解体処分してやりたい気分だ」

 まあ、解体といっても解体するのは装備のほうだが。

「まあまあ、落ち着いてくださいよ。……これが開発された装備の一覧です」

 渡された紙を見て目をむいた。

「10cm連装高角砲が4つに61cm四連装(酸素)魚雷が3つと13号対空電探が3つ……出来すぎじゃないか?」

「妖精さんたちがものすごいですね、ここ。装備開発は妖精さんのモチベーションによると聞いたことはありましたけどこんなにやる気に満ち溢れているなんて見たこと無いです!」

「それは夕張に聞いてくれ。私は知らん」

「でも、妖精さん曰く、「ここの提督は良くわかってる」らしいですよ?」

 なにをだろうか?
特に何かをした覚えは無いのだが。

「設備がどうとか……まあ、ここは設備も確かにすごいですけどね」

「あー言っておくがその(たぐい)は一切わか
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