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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第151話 王允劉表弾劾
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「賈尚書令は周太守が洛陽を去った十二刻(三時間)後に私の屋敷を兵達を引き連れて訪ねてきた。私の屋敷に来た理由は周太守が狙いであったようなのだ」
「賈尚書令が兵達を引き連れてきたということは。屋敷の外にいる兵達は周太守を拘束するためのものですか。何というか。確かに気になりますね」

 荀爽は考えこんで黙考し話しはじめた。

「そうであろう。賈尚書令の行動の早さ。異様だ」
「賈尚書令の人となりからして、車騎将軍の対策のために周太守を拘束しようと考えた可能性はあります。ただ、周太守を拘束するなら監視でもつけて秘密裏に拘束すればいいだけのこと。それをせずに正面からやって来た所を見ると、急いで拘束する必要があったということでしょうか。事前に荊州を監視していた線は捨てて良いかと」
「そうであろうか? 賈尚書令、いや董少府は車騎将軍の暗殺事件に絡んでいるのではないだろうか?」
「そう決めつけるには少々材料が少ないと思います。そうまで仰るのであれば、明日の朝議で賈尚書令を揺さぶられてみてはいかがでしょう」

 王允は荀爽の提案を聞き入れた。その後、明日の朝議の段取りをするために二人は明け方まで話し合っていた。



 王允と荀爽は正装をして朝議の場に来ていた。他の百官も集まり、それぞれの席に座っていく。荀爽は王允と二言三言交わすと自分の席のある方に向かっていた。
 遅れて賈?が現れると彼女と王允は視線が合った。彼女は王允に目礼をして自分の席に座った。
 百官が各々の席についた頃、銅鑼が盛大になり皇帝である劉弁が現れた。劉弁は大仰に玉座に着座した。百官は全員顔を伏せ深々と平伏していた。

「皆、大義である」

 劉弁は静寂が支配する朝議の場で温和な声で百官達に声をかけた。彼からは皇帝の覇気が感じられないが人の良さそうな雰囲気を放っていた。

「皇帝陛下、奏上したき議がございます」

 王允は立ち上がり玉座に鎮座する劉弁対して深々とお辞儀をした後、姿勢を戻し拱手し顔を伏せたまま言った。

「王司徒、申してみよ」

 劉弁は王允に奏上するように促した。王允は百官を一度見回し賈?のことを視線で捉えた後、再び劉弁に向きなおった。賈?は王允の視線から外れた瞬間舌打ちをした。

「皇帝陛下。昨日、この王子師の屋敷を家捜しするため私兵を率きつれた者がここにおります。家捜しの理由を尋ねたところ、その者は董少府の命で参ったと一点張りで理由は一切説明しませんでした。此度のことは職務とは申せ度を越えたものと存じます。つきましては、その者に委細をこの場で説明してもらいたいと考えています」

 王允は話を終えると、劉弁に背を向けないように右方向に移動した後に賈?を見据えた。その場にいた劉弁と百官の視線は彼女の視線の方向の先にいる賈?へ向け
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