第151話 王允劉表弾劾
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ったが賈?を怒りに満ちた表情で睨んでいた。
「賈尚書令、事情は分かった。董少府の詮議は取りやめよう。しかし、そなたを許す訳にはいかない。そなたは董少府の権限を不正に使用した」
劉弁は厳しい表情だった。ただ、王允の怒りと違い、どこか優しさを感じさせた。劉弁の人柄が表れているのだろう。
「皇帝陛下、こやつは厳罰に処すべきです!」
王允は劉弁の態度から甘い処断になるのではと危惧したのか賈?の処断について劉弁に意見した。
「そなたの屋敷は実際に家捜しされた訳ではあるまい。もし、賈尚書令が本気で家捜しをしようと思うなら、司隷校尉の権限を全面に出し強引に家捜しできたでろう。そうしなかったのは賈尚書令が負い目を感じたからではないのか?」
「ですが!」
「ここは朕に任せよ」
劉弁は王允の言葉を遮ると自らが賈?の処断すると言った。劉弁にこう言われては王允は何も言えない。
「分かりました。皇帝陛下のご意思に従います」
王允は怒りを押し殺しながら劉弁に拱手し言った。
「そなたは朕を賊より救ってくれた。そのこと感謝している」
劉弁は平伏する賈?を見つめながら言った。
「だが罪は罪。賈尚書令、官職を全て辞ししばらく謹慎せよ。よいな」
劉弁は賈?に諭すように言った。
「皇帝陛下の寛大なご処分に感謝いたします」
賈?は深々と床に頭をつけ平伏して感謝の言葉を述べていたが、それとは裏腹に伏せて見えない彼女の表情は怒りに震えていた。
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