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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第151話 王允劉表弾劾
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の女の肩を持つのか?」

 王允は振り向くと不機嫌そうに荀爽に言った。

「肩を持つ訳ではありません。馬寿成を卑しき身分と申しますが、彼女は世祖(光武帝のこと)の御代から続く武門の家系。没落したとはいえ、そのような物言いはあまりに酷ではございませんか? 彼女が置かれた状況も同情する余地がございます。皇御史中丞は彼女を在野に埋もれさせるには惜しい人材と申しておりました」
「賊に官職を世話する訳がなかろう。涼州人である董少府達と接しているからよくわかる。涼州人とは水が合わない」

 頭が痛そうにする王允を荀爽は笑顔で見ていた。

「劉車騎将軍は馬寿成を気に入るのでないかと思っております。あの方は貴賎を問わず家臣に登用されています」
「そのようだな。劉車騎将軍は変わった御仁と聞いている。異民族の出身であろうと自らの直臣に取り立て実力があれば厚遇するという。蛮族に情けをかけたところで恩を理解することができるわけがなかろうて」
「劉車騎将軍がご上洛あそばされれば、直に聞かれてはいかがでしょうか? 中々興味深い答えをご教授いただけるかもしれません」

 荀爽は王允に言った。

「そうだな」

 王允は荀爽の答えをしみじみと聞いていた。

「ところで根回しは済んだのであろうな?」

 王允は本題を忘れていたという様子で荀爽に尋ねた。荀爽は笑みを浮かべ頷いた。

「あのような変な文をいただいた時は文と小一時間格闘していましたが、文の内容を理解した時は本当に驚きました。その後は急いで高官の方々の屋敷を駆け回り、既に根回しは万事済んでいます」

 荀爽はそういうと先程まで読んでいた竹巻を王允に手渡した。王允は真剣な表情で竹巻を読みだした。そこには名前が書かれていた。

「賛同者の数はちと少ないな。やはり劉荊州牧のことをはばかってのものであろうか」

 王允は竹巻を読み終わるとしばし凝視し顔を上げ荀爽を見た。

「劉荊州牧は宗室出身で、この洛陽でも名士の士大夫ですから」
「荀侍中、ここに名前がないものがあるが反対されたのか?」
「いいえ。反対される人の元へは訪問すらしていません。内容が内容ですから董少府の耳には入れない方がいいと思いました」

 王允は安堵した様子だった。反対した者を朝議の時間までどうにかして黙らせる必要があったからだろう。自前の武力を保有していない王允には困難なことであっただけに、王允は荀爽の機転の良さに感謝している様子だった。

「この中立の立場の者達は何と言っていたのだ?」
「確たる証拠を朝議の場で提出すれば賛同に回るとのことでした」
「あやつらこの私が信用できないというのか」

 王允は感情を高ぶらせて怒った。

「王司徒を信用していないということはないと思います。ただ、
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