〜紅霧異変〜
〜夕弥視点〜
その3
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「うにゃぁぁあ!お仕置きですっ!」
「ちょっ!?落ち着け!?」
先程の悪い行いに付いて、霊夢の御説教を長くくらった文は、説教が終わった瞬間、悲痛?の叫びを上げながら文が弾幕を俺に向けて放って来た。
恐らく先程の事を根に持ち、八つ当たりをしようとしているのだろう。
取り敢えず、落ち着く様に呼び掛けながら、必死に弾幕を避ける。
「嫌です!黙ってお仕置きされて下さい!」
「理不尽な……っ!」
そう呟きながら、どうするかを脳内で考える。
……文は今、怒りの末八つ当たり、会話によって落ち着けるのはふ無理。
ならば、力付くで落ち着かせるのみ。
俺はそう決めた瞬間、能力を使用する。
少しえげつないと思いながらも、宣言する。
「……弾幕の『動き』を文へ」
そう言い、能力を使用する。
その瞬間、俺に向けられて撃たれていた弾幕全て、文の方へと向かって行った。
「………え?」
文は、今起こっている事に目を見開き、驚いている。
そして、正気を取り戻して逃げようとしたが……
時既に遅し。
吸い込まれる様に弾幕の波は文へと。
「あややややぁ!?」
そんな悲鳴と共に、ピチューンと言う音が辺りに鳴り響いた。
「………今、のは?」
霊夢が息を呑み、俺に恐る恐る、と言う感じで聞いて来る。
……それに対し、俺はどう答えようか迷った結果、よく分からないと答える事にした。
「……よくは分からない。ただ、弾幕の動きが彼奴に行けばーって思っただけだよ」
少しその線も踏まえて説明する。
すると霊夢は少し考えた素振りを見せた後に、こう言った。
「……能力、じゃないの?」
「……能力?」
そう言われて、ガッツリ心当たりがあるが、敢えてとぼける。
それを見て、霊夢は説明を始める。
「能力、って言うのは所謂特殊能力みたいな物よ。私も能力が有るけど、人それぞれ。ある人も居れば無い人も居る……って感じかな。因みに私は、『空を飛ぶ程度の能力』ね」
「……成る程、能力ね……」
そう呟きながら、霊夢に能力を使ってみる、と言うのを見せる。
……動かす、と言うのを意識に置いて見せてみようか。
「……木を此方へ『動かす』」
適当に其処に生えていた木を目標にし、能力を使用。
すると、木は此方に向かって勢い良く飛んでくる。
……ん?
「あんたっ!?」
霊夢が慌てて俺に向かって叫ぶ。
……今気付いたが、あの木が俺に勢い良く飛んで来ている。
さて、止めなければ。
「……木の動きを『止める』」
そう呟き、俺は能力を使用する。
すると、木はその勢いを無くしその場に数秒留まり、その後地面へ落ちた。
……距離が目と鼻の先で
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