第23話 =風唄う地=
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興味を持ちキリトの手におさめられているそれを見ていると何故だか全員の視線が集まっていることに気づいた。
よく見るとユカが親指で俺をさしている。
「俺が…どうした?」
「リクヤ、これもってみてくれ」
そういい、白銀の大剣を渡される。
意外とずっしりとくる重さだったが持てない重さじゃないし、俺のもともと持っていたオータムリリィと同じくらいの重さだと感じ、振ってみたかった。
今、オータムリリィを片手で持ってるからいっぺんしまい、キャリバーンを装備する。
「そんなに重すぎるってわけでもないな」
「はぁ!?」
キリトの声が一番大きかったがその叫び声は風唄う地にいた俺以外のプレイヤー全員から発せられた声だった。
「でも、まだオータムリリィのほうが使いやすい…かな」
そういいキリトに返そうとする。が、キリトは「俺には扱えないからやる」といってそれを拒んだ。持つだけで精一杯な姿を見れば当たり前だが正直この剣の存在は俺の新たな2本目としてふさわしいって思った。
俺のユニークスキルのもう1本に。
「…近道確認しに行こうぜ」
呆れた口調で本来の目的を改めて口に出すキリト。
みんなあの音や、俺はキャリバーンの感動で少々忘れていたがそれを思い出し一旦戻ることとした。
だがしかし…風唄う地を抜けて数分、俺たちの身長よりも普通にでかい斧を持った人のような何かが現れた。
「…っ!?…誰だ、お前は…」
「プレイヤー…じゃないよね…」
キリトがまず、その存在に気づき、声を上げるも反応はなかった。サチもキリトの後に気づき、目を凝らすもいままでであんなプレイヤーは見たことがないというくらい恐怖を感じさせられた。
その何かにはボスモンスターと同じく固有名がHPの上に存在していた。
固有名がある、ということはフィールドボスか扉を守る層のボスのどちらかだ。だがここに扉はないためおそらく前者なのだろう。俺が名前を読み取った瞬間、その何かは声を荒げ叫んだ。
「さぁ、…死合うとしよう……」
現実にいるとき、ゲーム内で強制的に強烈な縛りをされ何度となく苦しめられた敵と名前、格好が一緒だった。
全身が青く手には巨大な斧を持っているそいつの名前は『バルバトス・ゲーティア』
多分、俺の知ってる中で最強クラスのボスキャラクターが俺たちに戦闘を仕掛けてきた。
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