GGO編
九十話 shopping
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対しリョウは、怯むことも無くニヤリと笑うと、その瞳を正面から見据えた。
「馬鹿にしないでくれねぇか。俺だってゲーマーなりの一線ってのは心得てるつもりだぜ?この金は……断じて楽して手に入れたとは言えねぇ金だ。少なくとも俺にとってはな」
何しろ二回も死にかけたのだ。いくらギャンブルだったとはいえ、“楽をした”とは誰にも言わせるつもりはない。
「OKOK。悪かったな、あー……」
「リョウコウだ。リョウって呼んでくれや」
「リョウ。俺ぁフリックだ。御贔屓に」
そう言って、二人は互いにニヤリと笑いながら握手をした。
「で?何をお求めだい?」
フリックの問いに、アイリが最低限必要な物を答えてくれる。
「えーと、とりあえず防弾ジャケットとアーマー。カモは……グリーンとデザートね。それと《対光弾フィールド発生器》の性能良いやつ」
「あいよー」
アイリの言葉に合わせて、フリックが次々にブツを実体化させていく。何やらベルトにつける感じの機械やら、服のような感じの物で、二色を数着。と、それが出た瞬間にアイリの目が輝く。
「おぉー……それじゃリョウ!ちょっと動かないでね〜」
「あン?何だそのやたら怪しい手つき……ぬああぁぁ!?」
直後からの数分間の記憶が無い。
――――
「ん!良い感じ!格好いいよリョウ!」
「ぜー……ぜー……お前な……ジャケットなんざどれでも同じだろうが……」
息を切らすのは、先程までと比べても幾らか装備の整った……茶色がかった薄黄色の防弾ジャケットに身を包み、息を荒くしたリョウだ。その女性地味た容姿のせいか、息切れにも何となく男らしい荒さが薄いが……
「ダメだよ〜。少なくとも私の前で女の子にそれは許しません!」
「俺は男だ!」
「あ、そうだった」
「っはっはっは!!」
「おっさん……」
リョウとアイリのやり取りがツボだったのか、爆笑するフリックをリョウは呆れたように睨む。しかし特に何も言わずに大きく息を吐くと、荒かった息を立て直す。
「んじゃ、次、武装なんだが良いか?」
「お、おう……ぷっ」
「おっさん!」
「はいはい、仕事はしますよって。で、何にする?」
「はぁ……とりあえず、コンバットナイフ。刃渡り18以上で同じやつ二本くれ」
「あいよ」
「?」
リョウの言葉をうけて、フリックは即座に反応し売り場にあるナイフを取りにむかう。が、アイリは首を傾げる。
「リョウも、近接装備買うの?なら私と同じ光剣の方が威力もリーチも長いよ?」
「あー、光剣はなぁ……おれ今までファンタジー系の奴やってたんだけどよ……苦手なんだよな。剣」
「苦手?」
「あぁ」
そうなのだ。リョウは以前、キリトやアスナ達に試
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