マブラヴ
1029話
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ではなく、働いている者達同士で喧嘩をしているかのようなトラブル。
「……何をやってるんだか。一応軍人の筈なんだがな」
斯衛を借りてくる訳にはいかなかったので、当然映像モニタに映し出されているのは帝国軍の兵士達だ。その兵士達が、何が理由なのかお互いにいがみ合い、相手の胸ぐらを掴んで怒鳴り合っていた。
映像モニタで見た感じだと、何かぶつかったとか何とか、そういう感じで喧嘩になったのか?
疲れている時には苛立ちやすくなるものだが、まさか帝国軍の軍人がこんな事でああいう風になるとは思わなかった。
いや、普段行っている軍の訓練とは全く違うからこそ慣れなくて、ああいう風に喧嘩っ早くなってるのか?
ともあれ、確かに何らかの変化を求めてはいたが、俺が求めていたのは恭順派を含むテロリストの襲撃であって、こういう下らない喧嘩ではない。
「放っておけ。これに関しては俺が出る幕はない。向こうの方で適当に処理するだろ。……ほら」
量産型Wへと告げている間にも、映像モニタでは騒動を起こしている者達の上司と思しき男が出てきて、騒動を起こした2人の頭部へと拳骨を振り下ろしていた。
何と言うか、物凄いガチガチの筋肉だな。ボディビルダーみたいな感じと言えばいいか。
日本人であれだけの筋肉を付けるのも色々と凄いが、何よりもあの筋肉を維持しているというのが凄い。俺達がこの世界に来る前は、食料的にはかなり厳しかった筈なんだが。
ともあれ、それだけの筋肉だけに見た目の迫力は凄い。騒動を起こした男達も、大人しく頭を下げて自分の作業へと戻っていく。
何となく見せかけの筋肉のようにしか見えないんだが……その辺はどうなっているのやら。あるいは、最初から兵士達に対する威嚇の為にああいう筋肉をつけているのかもしれない。
いわゆる、鬼軍曹的な感じで。
「ま、それが帝国軍なのかもしれないが」
残念ながら、俺の場合は帝国軍に対する知り合いは殆どいない。日本で知り合いとなると、その殆どが斯衛だったり、夕呼みたいに国連軍に所属している奴だったりするし。
敢えて知り合いを上げるとすれば、アラビア半島防衛戦の時に観戦武官として連れていった沙霧くらいか?
ただ、その沙霧と最後に話したのもあの時だった以上、親しいという訳でもない。
こうして考えると、斯衛の方に比重を置きすぎたか?
まぁ、それはあくまでも俺個人の関係だ。エザリアやレオン、あやか、千鶴辺りであれば、帝国軍に知り合いがいてもおかしくはない。
「……にしても、暇だな」
改めて映像モニタへと視線を向けると、先程の騒動は既に完全に収められており既に皆が真面目に作業へと戻っている。
この勤勉さに関しては、さすがに日本人と褒めるべきか。
そのまま映像モニタを見続ける
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