マブラヴ
1028話
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料になるだろう。
それこそ、恭順派はここぞとばかりにマスコミや世論を煽るのは間違いない。
そんな当然の事をレオンが考えていないとも思わなかったが、一応念の為に指摘すると、戻ってきたのはニヤリとした笑みだった。
「当然囮としての場所で働くのですから、難民の類を使う必要はありません。その国の軍人を使えばいいのですよ。……ただし、その任務に抜擢する以上はテロリストと繋がっていないという確証は必須でしょうが。そちらに関しては、私達ではなくその者達の国に任せるのがいいでしょうね」
「……なるほど」
現地徴用兵というのとはちょっと――正確には大分――違うが、確かに軍人が囮的な扱いでテロリストの標的となるのはありか。
視線をエザリアの方へと向けると、そちらでも俺と同じ結論になったのだろう。小さく頷きを返される。
さて、そうなると……
「この件はなるべく人に知られないようにして進めないといけないわね」
「だろうな」
囮としてテロリストを誘き寄せるだけに、それが知られれば全くの無意味となる。
そうならない為には、極力秘密裏に事を進める必要がある訳だが……
「こうなると、恭順派が通信の類を使ってないのは痛いですわね」
俺達の話を聞いていたあやかが、小さく溜息を吐きながらそう呟く。
そう、通信を使わず伝令とかのアナログな手段を取っているだけに、どこにその耳となる人物が潜んでいるのかが分からないのが痛い。
「その辺は向こうに期待するしかないでしょうね。純粋なマンパワーという意味では、私達はそれ程高くはないのだし」
「正確には、目立たずに使えるマンパワーは、だな」
エザリアの言葉にそう付け加える。
目立ってもいいのであれば、それこそ量産型Wを幾らでも使えるのだ。
それが使えないのは、やはり目立たずに動く必要があるからで……
「その辺、何とかしないといけないんだろうが……な」
まさかハイエルフやダークエルフを使う訳にもいかず、頭を悩ませるのだった。
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