マブラヴ
1028話
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当然そうなれば、BETAが襲ってくる可能性もある。
「確かにね。普通に作業している分なら、その国がリニアガン・タンクとかを出せば何とかなるけど、広範囲に広がると全てをカバーするのは難しくなるわ。それに……」
曖昧に言葉を濁すエザリアだったが、何を言いたいのかは大体予想出来る。
恐らく作業をやる上で膨大な人手が必要になる以上、持ち場を離れて自分勝手に行動する者が少なからず出てくるという事だろう。
実際、折角自分達の故郷に帰ってきたのだから、その辺を確認したいとか、あるいはBETAによって荒野にされているのを見て絶望する奴とかは普通にいそうだ。
それで自分勝手に動き回り、その結果BETAと遭遇して死亡し、護衛の部隊が守り切れなかったと騒ぎになる……あるいは騒ぎにする可能性は否定出来ない。
そして何よりも、それを煽りそうな奴等には嫌という程に心当たりがある。
「恭順派、か」
「ええ。恐らく何らかのちょっかいを出してくるのは間違いないと思うわ。そもそも、恭順派の考えからしてBETAから奪い返した土地をテラフォーミングするというのは許される事じゃないもの」
「厄介だな」
苦い溜息と共に呟く。
普通に戦う分には、全く問題なく倒す事が出来る。
だが、そもそも普通に戦うという真似をしないで、裏から手を回してちょっかいを出してくるのだ。
1つ1つならそれ程痛くはない攻撃手段なのだが、それをネチネチと繰り返されると指の爪先に突き刺さった小さな棘のようなダメージがある。
物理的なダメージではなく、精神的なダメージのような。
何と言うか、細々と俺達の邪魔をする為だけの組織になってきているような気がする。
致命的なダメージはないんだけど、いると鬱陶しいみたいな。
特に今回のような場合、アンバール基地から兵器を盗んでいるだけにそっちの心配もしないといけないんだよな。
非常に鬱陶しい。出来れば早いところどうにかしたいんだが、相変わらず通信機とかを使わずアナログな方法で連絡を取り合っているらしく、摘発するにしても末端程度だ。
「政治班の方で、どうにかならないのか?」
「一応対処には動いているんだけどね。中々にしぶといわ」
そんな風に話している俺とエザリアだったが、少し離れた場所で書類を読んでいたレオンがふと顔を上げて口を開く。
「恭順派ですか。なら、いっそのこと囮としてどこか適当な場所で警備を緩くして誘き出すという手段はどうでしょう?」
「……だが、そうすると囮になる場所で働く者達が危険だぞ?」
シャドウミラーである俺が、マブラヴ世界の住人の心配をするってのも色々と妙な話だが、もしもレオンの言った通りに罠を仕掛け、そこで働いている者が死んだりすれば、色々な意味でこっちを攻撃する材
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