マブラヴ
1028話
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ミラーに対して強い愛情……正確にはシャドウミラーを自分の帰るべき場所と考えている。そんな状態である以上、無意味にシャドウミラーが損害を受けるような交渉はしない筈だ。
それに、エザリアのようなタイプはこっちで枠にはめるんじゃなくてフリーハンドで交渉させた方がいい結果を出すというのは、これまでの経験からはっきりしいてた。
「そうね。オーブとはプラントにいた頃から色々と関係があるから、それを思えば他の世界よりも勝手知ったるってところかしら」
「……自信満々だな。なら、任せた」
「ええ、任せておいて。……それで、ちょっと話は変わるんだけど」
自信満々の笑みを浮かべたエザリアだったが、やがて話題を変えてくる。
その話題自体は、他の者達にしても予想がついたのだろう。部屋の中にいるあやかや千鶴、レオンといった者達も納得の表情を浮かべてこちらを見ていた。
「何だ?」
「実は、マブラヴ世界の方からちょっと要望がきてるのよ。それを判断して貰おうと思って」
「要望? まぁ、それ自体は不思議な事じゃないが」
そもそも、マブラヴ世界は色々な意味で危険な状態にある世界だ。シャドウミラーが関係している世界の中でも、ここ以上に危険な場所は殆どないだろう。
何しろ、ユーラシア大陸の殆どをBETAに占領されていたんだからな。
今でこそ、俺達が手を貸す事によりようやく何とか盛り返してきたという事を考えると、色々と要求が来てもおかしくはない。
「何かそっちで判断出来ないような要求が来たのか? 資源に関しては、門世界から得た物を優先的に流しているし、ガン・ルゥのライセンス生産にしても殆ど許可した筈だろ? リニアガン・タンクに関しては技術的に無理だって話になってたし……となると、食料か? それともMSの要求?」
マブラヴ世界からの要求で思いつくものを適当に上げていくが、そのどれもが違うらしく、エザリアは首を横に振る。
「確かにどれも継続的に要求されているものだけど、今回は違うわ。テラフォーミング技術を使った、自然環境の回復をして欲しいとのことよ」
「……ああ、なるほど」
少し前にも考えたが、いよいよそっち関係に手を入れるつもりになったか。
確かにユーラシア大陸にあるハイヴの奪還が成功してきている事を思えば、そろそろそっちに手を出さないといけないってのも事実なんだよな。
幾らハイヴを攻略してBETAに占領されていた土地を取り戻したとしても、BETAによってその土地は不毛の大地と化している。
山は削られ、森や林の木々は全て消滅し、湖や川は干上がり……といった風な状況だ。
それを思えば、折角土地を奪還したとしてもそこで暮らすのは不可能という事になる。
ならハイヴを奪取した今のうちから、自然環境の回復を出来る
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