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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈下〉
九校戦八日目(5)×三高対八高の試合と基本コードについて
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解放された面から高圧空気が噴出すると、普通に圧縮空気を破裂させるより威力を出せるのと爆発に指向性を与える事が出来るというメリットです。威力を高める為だけなら、普通の空気圧縮で圧縮する空気の量を増やる事や攻撃に指向性を持たせないのなら圧縮空気を直接ぶつけた方が良いと思われます。殺傷性ランクを下げる為に、あえてどっちつかずの術式を使っているのかは分かりませんが、力があり過ぎるというのは一言だと一苦労かと」

俺はご苦労と言ってから、それに関しては俺も同じ事は言えないが。蒼太が薀蓄混ざりの説明をしている間、八高陣地に近付いている一条。このままではジリ損だと思ったのか、ディフェンスと残っていた選手が二人掛かりで一条に挑んでいた。岩が砕かれて、その欠片が一条へ襲い掛かるが足元からは放出系魔法による鉱物からの電子強制放出をするかのような火花だった。前者は規模で後者は改変難度ではあるが、いずれも上級と言えるくらいの魔法であった。

「フム・・・・どうやら八高選手らは弱かっただけではなさそうだ、俺らがすぐに勝利出来たのはここでは言えんがな。例え正面から魔法でのぶつかりだったとしても、防ぐ策はあるからな」

「俺や一真が使うようにすれば、どんな魔法でも鋼の防御力があるからか一真?」

「まあな。お、一条は二人掛かりの魔法を真正面であっさりと無効化されたな。石飛礫の散弾は一条を中心とした球状に展開された運動ベクトルを逆転の力場にてはね返したな。放電は不発で終わってから空気弾か」

試合終了と共に会場が鳴る事で、吉祥寺ももう一人の選手も試合開始から終了まで動かなかった事に対して違和感を覚えた。その違和感を覚えたのは、俺以外にもいた様子で見ていた真由美と会頭らだった。

「予想以上ね、一条の『プリンス』は・・・・」

ディスプレイから視線を外して、真由美は会頭に話し掛けた。いつもの相方である摩利の姿はないが、今邪魔すると馬に蹴られる類の取り込み中でまさか偽物の彼氏がいたので本物の彼氏は男子トイレにて、眠らされていたからだ。摩利は本来ベッドで安静ではあるけど、俺が毎日の朝に診察をするので大丈夫だが他の幹部までもが固い事を言う事はしない様にとの事。

「何だか、十文字君のスタイルに似ていた気がするんだけど」

自分のスタイルに似ている、と言われても会頭としては答えにくい事だろう。会頭が返事する前に鈴音が会話に加わる。

「恐らく、意識しての事でしょう。一条家の戦闘スタイルは本来、中距離からの先制飽和砲撃だったはずです。現に予選リーグでは遠方からの先制攻撃でディフェンスを無力化していますから、根拠はありませんがこれは一条選手の挑発かと思います」

「挑発?」

「俺のスタイルを意識しているのかどうかは分からんが、これは織斑に対する挑発と取っ
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