真の悪、ケツプリ団
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ある日の汽車の中にて ・・・ウェンディside
「うぅぅぅ・・・」
私たちは今、ある仕事で汽車の貨物列車の中にいます。
今回の仕事はこの貨物列車に積んである金塊の警護です。ある資本家さんが、取引先に無事に金塊を届けてほしいとの依頼があり、私たちが参加することになりました。
マグノリアから六時間かけて列車で移動することになっており、現在は何事もなく四時間経過しました。
私とルーシィさん、ハッピー、シャルル、セシリーはトランプゲームをしてるのですが、相変わらずナツさんは乗り物がダメみたいです。
「もうダメだ・・・限界・・・おろして・・・」
「あと二時間の辛抱よ。頑張って、ナツ」
「ホント情けない男」
「プンプーン」
「お前らなぁ・・・」
出発する前にトロイアをかけたんですが、大分前に効果が切れてしまい、ナツさんは乗り物酔いとずっと格闘しています。
「ウェンディ、トロイア追加してあげてよ。このままじゃナツ目的地に着く前に溶けてなくなっちゃう」
「そうですね」
トロイアは連続すると効果が薄れちゃいますけど、これだけ時間を開ければ大丈夫ですよね。
私はナツさんの近くに行き、トロイアをかけました。
「トロイア!」
これでナツさんもしばらく安心――――
「うぷっ!!」
えっ!?
「くはぁぁっ・・・」
「あれ!?効かないよ!?」
「なんで〜!?」
トロイアをかけたのに、なぜかナツさんは顔を真っ青にしたままです。あれ?
「うぅ・・・死ぬ〜・・・なんとかしてくれ〜・・・」
「あれ?おかしいな・・・もう一回やってみます!!えいっ!!」
私はもう一度トロイアをナツさんにかけました。だけど、ナツさんね表情は全然よくなりません。
「あ・・・あんまり変わんねぇ・・・」
な、なんで?こうなったら・・・
「トロイア!!トロイア!!トロイアーー!!」
私は最大パワーでトロイアを連発し、疲れて座り込んでしまう。でも、さすがにこれだけやれば・・・
「 全然効かねぇ・・・」
「えぇっ!?どうして!?」
なぜかナツさんは体調が悪そうなままだった。どうして!?
「いつもならすぐに元気になるのに・・・」
「全然効かないよね〜?」
「プーン」
「パワー不足?」
ルーシィさんたちがそう言う。シャルルは一人、あごに手を当て何かを考えている。
「考えられることはただ一つ・・・今まで、乗り物に乗るたびにトロイアをかけてきたせいで、ナツはトロイア慣れしてしまったのよ!!」
「・・・と・・・トロイア慣れ!?」
シャルルの言葉を聞いてナツさんは冷や汗を流す。
「ウソー!?そんなことあるの!?」
「あるんだからあるのよぉ。普段鈍い奴だか
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