九話:選考会と日常
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ンだから下手な騒ぎが起こって俺の影が薄くなりかねないからな。
ボケキャラにとっては自分の影が薄くなることは死活問題だ。
だというのにジークは顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。
「つ、つまり他の男に見られるのが嫌って意味で……えへへ」
「おかしい、どこでどうねじ曲がった解釈がなされたんだ?」
偶にこいつの頭は理解できないことがあるから困る。
最近は度々トリップするようになったこいつの対処にも慣れたものなので無視をしてリオちゃん達の試合を観戦する。
あ、あの子のおっぱい大きいな。
「どうやら友達も含めて全員勝ったみたいだな、リオちゃん達は」
「あの子達、ええ動きしよるよ。特にあのアインハルトって子はダントツやね」
「まあ、ミカヤ相手にもいい組手していたからなぁ」
取りあえず応援していた子達が全員勝ったので俺としても一安心だ。
後、応援していたらあっちから俺に気づいてくれて手を振ってくれたので心が洗われた。
ミカヤだったら中指を突き立ててくるだろうからな。
「おはよう、ジーク、リヒター」
「あれ? ヴィクターも来とったん」
「あなた達が居ると思ってね。リヒターも寝坊せずによく来れましたわね」
「凄まじい死闘だったとだけ言っておこう」
夢の中で支度をする夢を連続で三回見たのはこれが五回目だ。
非常にやる気がそがれたのでそのままベッドの中で季節外れの冬眠でもしようかと思ったぐらいだ。
だが、俺は睡魔に勝利して見事にここに居るのだ。褒めてくれてもいいと思うぞ。
「それにしても、またこんなジャンクフードを!」
「あー!」
「待て、それは俺の金で買ったものだ! 持っていくのなら俺に許可を取れ!」
「この前の執事写真をここでばら撒く、でどうかしら?」
「それは許可ではなく、脅しだ」
結局の所ポップコーンは俺達の元に帰って来た。
後、今更だが最近の俺はサイフと化してきた気がする。
まあ、ジークは元々だから関係は無いんだがな。
「あー、くそ、すっかり遅刻しちまった!」
「リーダーが寝坊するからっスよー!」
この声はハリーといい子ちゃんズか。
そう思って声の聞こえた方に振り返ると予想通りにやけに可愛らしい服装をしたハリーといい子ちゃんズがいた。
そして、俺に気づいて体が凍り付いたかのように立ち止まり固まる。
『え? リヒターが……この時間に起きてる!?』
「恐ろしく失礼なハモリをありがとう」
まあ、朝に弱いのは周知の事実だが。
「あ、あり得ねぇ……。俺が寝坊してリヒターが寝坊してねえなんて……。そうか! 俺はまだ寝ていて夢見てんだな! ははは、そうだこいつは夢なんだ!」
「リーダー! 気をしっ
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