第十二話 男の娘ではなく女の子
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てから暗部連絡用のケータイで土御門さんに電話をかけた。
『こっちにかけてくるって、どうしたんだにゃー?』
「実は、身分証をもう一つ作れないかと思ってるんですけど」
こういう話は当然暗部用のケータイを使った方が良いだろう。
『一体何に使うつもりだ?』
怪訝そうな声で土御門さんが聞いてくる。
「俺が女になった時に使うための、女性としての身分証が欲しいんですけどね」
俺が服を買いに行く前に気付いた、女性化した時の身分証の問題を解決しておきたいのである。ついでに言うと、女性の身分証があれば学舎の園に入ることが出来るかもしれないという期待もある。
『なっ?』
やはり土御門さんは驚いたようだ。
『話は聞かせてもらった。それでは手配しておこう』
『あ……アレイスターっ!』
「……え、良いんですか?」
いきなり通話に割り込んできたアレイスターに驚いたと言えば驚いたのだが、それ以上にあっさりと手配してくれるという事態のほうで驚いた。
『ああ、ところで、名前はどうするのかね?』
「それは神代姫羅でお願いします」
アレイスターから名前を聞かれて答える。これまでの世界で女性になっていた時は、だいたいこの名前を使っていたのである。
『バンクには登録しておいた。明日には身分証を発行させるので、女性になった状態で取りに行くと良い、場所は土御門が知っている』
「はい、ありがとうございます」
『チッ』
さすがアレイスターといったところか、こういうことは即座に出来るようである。しかし、俺がお礼を言った時に土御門さんが舌打ちしてたな。
「それでは土御門さん、明日はよろしくお願いします」
『ああ、分かった。昼過ぎには迎えに行くぜい』
「はい」
電話を終えると、俺はもう一度女性に戻る。一応、男性に戻って電話していた時も、服装は買い物に行った時のままのワンピースだった。当然下着もそのままだったので、何か変な感じではあったのだが、声が女声のままだと困るので男性になっていたのだ。
洗面所の鏡の前に行くと、外見的特徴の設定変更の続きから始める。本来なら服を買いに行く前に設定しておいた方が良かったのかもしれないが、そんなに無茶な変更を加えるつもりも無かったので、人が増える夕方になる前に買い物に行っておきたかったのである。
鏡の前で服を脱ぐと、身長を少し高くしてみる。それに応じて体重なども少し増加しているようだが、体重は少し落としてバストサイズも下げてみる。俺自身で言えばバストは控えめな方が良いと思っている。初めて女性になって転移した時に、その時でも胸の大きさはそれほど大きくなかったはずなのだが、そのちょっとした重さに
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