マブラヴ
1027話
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えないが、それでも一応の決着が付いてしまった以上は表だっての捜査は出来ない。
勿論裏では捜査が続いているのだろうが……取りあえず、見て分かる程の進展はない訳だ。
ともあれ、事態が殆ど動いていないように見えて裏ではジリジリとだが動いている中……俺の姿は、ホワイトスターの交流区画のレストランにあった。
ただし、お馴染みの超包子ではない。懐に優しい超包子とは違い、こちらはある程度高額な支払いが必要になるレストランだ。
基本的にホワイトスターの交流区画にはリーズナブルな店が多いが、異世界間貿易のハブステーション的な立場である以上、当然この手の高級な店もそれなりにある。
俺自身が利用するのは滅多にないけどな。
いや、ホワイトスターに出店しているだけあって、料理の味は決して悪い訳じゃないんだが、この堅苦しい雰囲気があまり好みじゃない。
だが今日はムウが是非この店でって要望で、ついでにムウの相談に乗るって事で奢りって事になって、こうしている訳だ。
「で、相談ってのは何だ? こうして改まった席を用意するって事は、何か重大な事があるんだろ?」
前菜として出された鴨のテリーヌを口へと運びながら、ムウへと尋ねる。
「あー……出来れば食事が済んでから詳しい話はしたかったんだけどな。まぁ、しゃーねーか」
テリーヌをナイフで切り、フォークで口へと運びながら呟くムウ。
一応大事な話だという自覚はあるのだろう。コース料理を頼んだ時に、ワインではなくどこぞの山麓の湧き水のミネラルウォーターを頼んでいた。
いやまぁ、純粋に俺がアルコールを苦手としているという点もあるんだろうけど。
以前までならともかく、酔っ払ってシステムXNを起動させてマクロス世界にまで転移してしまったのを考えると、どうしてもその辺に関しては厳しくしなければならないらしい。
きちんと法律の類で決まっている訳ではないが、ホワイトスターにやってくる者達には暗黙の了解として、俺にアルコールを飲ませないようにという話が伝わっているとか何とか。
そんな風にすれば、俺に対して害意を持っている奴が酒を飲ませようとするんじゃないかとも思うが、その辺の心配よりも何も知らない者が俺に酒を飲ませるような事をしかねない方が重要だと判断されたらしい。
俺自身も相手の悪意に関しては敏感だというのもあるし。
まぁ、前科がある俺としては否定出来ない事実だが。
ともあれ、ミネラルウォーターで口の中をさっぱりとさせたムウが、いつものふざけた表情ではなく真面目な表情で口を開く。
「なぁ、アクセル。俺がお前と会ってから、随分と経つよな?」
「……まぁ、そうだな」
ムウと初めて会ったのは、俺がSEED世界に転移したヘリオポリスでだ。ストライクを含む機体の護衛としてや
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