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遥かなる星の後
第1話 : 天女の導き・前編
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で接戦の戦いを繰り広げるハズだ……
 だが、どんなに藤原肇が“凄い”アイドルでも、“売れる”アイドルでなければ、見向きもされない……歯痒く、そしてヘドの出る話だ。
 タクシーの運ちゃんが言っていたように、今の芸能界を仕切ってる奴等には任せられないよな……どっかで革命が必要だ。




「船橋さんは……行かないんですか?」



 固い決意をしたところで、藤原さんにそんな事を言われる。



「行かなくて良いよ、俺と星井美希は……多分相性最悪だと思うし」

「そう……ですか」


 心なしか、喜んでるようにも見えるが……まぁ、気のせいだろう。



「それはそうと、私には構わず勧誘に行かれてはいかがですか?」


「あーうん。あまり乗り気では無いけど、ここで動かないと……ちひろさんから何を言われるか分からないからね……」


 苦笑いでおどけるが、一つだけハッキリと確認しなきゃならない事もある。
 俺のスカウトよりも重要で優先される事だ。



「っでさ……こんなこと言いたくはないけどーーー」


 軽い口調。でも、目だけは真剣に彼女を見つめる。


「……他のプロの誘いには絶対に乗らないでくれよ?」



 重々しい口調でそう言った。
 これはプロデューサーとしの言葉と同時に一個人の願望だ。
 藤原肇の活躍を側でみたい……彼女の“完成”の手伝いをしたいのだ。



「それを約束してくれなきゃ、安心して離れられないから、ね?」

「ご心配なく、私がプロデュースをお願いする人は既に決まっていますから、今のプロダクションを離れるつもりはありません」


 彼女は微笑んでそう言ってくれた。そう長い付き合いではないが、それなりに密度の高い時間を共に過ごしたのだ、彼女が嘘を言ってないと、なんとなしに分かる。
 なら、力強くそう言ってくれたその言葉を信じよう。




「そうか、なら安心だよ。いってくる……」

「えぇ、頑張ってくださいね?」

「あぁ!」





 こうして、スカウトよりも過酷な引き抜きの試練に足を踏み入れたのだが……
 今回ばかりは不安100%だよ……
 ところで藤原さんのプロデュースして欲しい人って誰だろうか?
 半年も側に居て、そんな素振りは無かったと思うが……後で聞き出して、協力しよう。




 ***


 流石は芸能界……


 絢爛豪華とはこの事か!って、言いたいほどに金がかかっている。
 どうにも収集した情報によれば、この懇親会の発案した人は、かの有名な765プロと961プロの社長らしいのだ。
 そら、豪華だろうな。(961的な意味合いで)
 とどのつまり。集
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