プロローグ : 新人には理不尽な難題
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に俺を見やる。
不味いことを言ったかな……?でも、これは俺の正直な本音だ。
きっと、探せばあの女の子よりも、可愛い子も綺麗な子も見つかると思う。
でも、それじゃ嫌だ……
俺はあの女の子をプロデュースしたいと思ってしまった。なら、他のアイドルを探すよりは……
「……つまらない」
「は?」
ん?今この人つまらないとか言ったか!??俺の聞き違い……じゃ、ないよな……
「もっと時間がかかると思ってましたが、手早く正解にたどり着けてラッキーでしたね?」
解けたクロスワードの答えを見るような、興味の失せた顔で千川さんはパチパチと手を叩く。
「……それは、どの様な意味ですか?」
「あー、うん。別に話しても良いでしょうね」
俺の知らない何かしらの制約があったのだろうか……
言葉を選ぶように口ごもり、人指し指をクルクルと回す。
「えっとですね……」
ようやく言葉が纏まったのか、佇まいを直して言葉を繋げる。
「端的に言えば、適当な女の子をスカウトしても意味無いんですよね……実は」
「まぁ、確かに、運命って言うか……俺はあの子のプロデュースを優先したい……!」
気がつけば、拳を握り。言葉尻には自分でもものとは思えない念が込められていた。
「相性を越えるほどの衝動。理屈を超越した感情……相性で言えば肇ちゃんの方が合ってると思いますよ?貴方無駄に合理的ですし」
その藤原さんのプロデュースを蹴散らしたのは貴女ですが……それに彼女のプロデュースもさせて貰えるなら喜んでするがな!
まぁ、それはもう終わった話だ。
「ええ……でも、それでも俺はーーー」
「はい、その気持ちが大切な一歩ですよ?」
手と手を合わせて、ここ一番の笑顔で俺の心中を肯定してくれる。
何だろう……何か天使に見えてきたが……それは錯覚だろか……あ、惑わされる!錯覚だ!
「それじゃ、俺はあの子をーーー」
「諦めてくださいね?」
ん?
なんだ???
話の流れ的に、俺があの子をスカウトしに行ってもいいんじゃないの?ねぇ???!!
ナチュラルに足蹴にされたぁ!???
「……えーと、千川さん?」
「はい?」
「俺が運命感じるような女の子に出会えたのは、正解なんですよね!」
「えぇ、元々はそれを気付かせる目的の単独スカウトですし」
「なら!俺があの子をアイドルにしてもいいんですよね!?!?」
基本的には大人しい俺
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