九校戦編〈下〉
九校戦八日目(3)×試合後の攻略話とインターバル後の対二高戦
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座標を定める事ではなく、エイドスを認識して直接照準する事も出来る。エレメンタル・サイトにより狙われて逃れる事が出来る事は、まさに存在しない者だけだと思っているかもしれない。
一方で織斑一真が使う心眼については、イデアやエイドス関係なく全てを見通せる力でありこの能力の使用者は今の所は二人だけだ。創造神黒鐵と女神雪音である織斑一真と織斑深雪のみ使えるが、深雪だけは大天使化しないと使えないという限定的である。ここにはいない妻の奏や息子の優斗もある程度は使えるが、全てを見通す程の力は無いに等しい。
「そういえばエレメンタル・サイトには誤った翻訳だと聞きましたが、先生は何か知っていますか?」
「俺も余り詳しくないが『それなら俺が説明をしようか?』一真さん」
『一応念話で語っているので注意してもらいたいが、そもそも定着してしまったから本来の意味が解らないまま「専門用語」になってしまった。エレメンタル・サイトの本来の意味は「元素を視る力」だから、要するに四大元素である炎、風、地、水であるからな。最初に翻訳したバカな学者が、形容詞として使われる「エレメンタル」を四大精霊と勘違いしてしまい、「四大精霊の眼」を縮めて「精霊の眼」となってしまった』
『なるほど。だから勘違いに気付いた者は大勢いましたが、「精霊の眼」の語感が「元素視力」より魔法的だと言う事で、視的で少々非科学的な理由で修正されないまま放置してしまったという事ですかな?織斑少将』
『そういう事だが、まさか烈が加わるとは思わなかった。誤訳は専門家とそれ以外の者達をますます隔ててしまうからか、現代でもそう言う風に呼ばれているという事だ。俺が使う心眼は一見エレメンタル・サイトに似ている部分はあるが、全く違う能力だと知っていてもらいたい。それと「雲散霧消」と「滅」では機密指定されたとしても滅を使う事でどういう魔法か分からないからな。次の試合まで時間があるので、あとの解説は烈がしてくれ』
「手の内を見せまくりな一真さんではあるけど、それはそれでいいと思いますよ。何しろ一真さんが力を限定的にしない方が、最早可笑しな状況ですわ」
「確かにな、それにしても『滅』や『無効化』にエレメンツを限定的にしないのは烈のお陰ですかな?」
『そう言う事だ、一真様が限定的にするよりかは面白味がないからな。響子や幸典と名前で呼ばれるのも、久々だと思われるがそれも新鮮でいいだろう』
そう言う事でエレメンタル・サイトと心眼についてはもういいとして、久々に名前で呼ばれた事で烈や二人も心の中では嬉しかったらしい。何せ今の役職では、烈の事を九島閣下か老師と呼ばなければならないし、烈もまた藤林少尉や山中軍医少佐と呼ばなければいけないのだから。それと観戦していた客の中には、何も俺ばかりが注目に浴びている訳
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