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もしも、コナンの正体が新一だとばれてしまったら・・・
やりにくい…。(小五郎の推理編)

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「わかったぞ、犯人が!」

小五郎のその言葉に、一瞬ハッとする目暮警部も、次の瞬間、曖昧な表情を浮かべる。

 「本当かね……?」

 何とも信用のないその言葉に、自信満々だった小五郎は肩を落とす。

 「本当ですよ、警部殿! 本当に決まってるじゃないっすか!?」

 そんな会話に顔を見合わせる容疑者たち。

「分かった、分かった。……で、いったい犯人は誰なんだ?」

 目暮警部はなだめるように言うと、犯人が分かったという小五郎の言葉に身構える容疑者たちに鋭い視線を送る。

 「ふふ……。黒川氏を撲殺した犯人は、あんただ!!!!」

 そう言って小五郎は、被害者の後妻である黒川三奈を指さしたのだ。それには目暮警部も蘭も、他の容疑者たちも驚きの表情を浮かべた。

 「えぇ!?」

 「三奈さんが犯人というのかね!?」

 (おいおい……。)

 そんな小五郎にコナンは肩を落とすが、小五郎の推理が外れるのは毎度のこと。やっぱりなと思う方が少し多い。

 「黒川氏が残した『JUN』の三文字。これは英語の六月、ジューン(JUNE)を略した言葉です。」

 そう言って小五郎はパソコン机に置かれたカレンダーを手にしてみせた。

 「この六月は水のない月、水無月とも言います。つまり三奈さんです。そしてあなたは――――。」

 すると三奈はそんな小五郎の推理に食って掛かった。

 「六月生まれだからなんだって言うのよ。何が水無月だから三奈よ! あなた、そんなダジャレで私を犯人にするつもり!?」

 三奈の勢いに負け、たじろぐ小五郎。そんな小五郎に目暮警部も口を開いた。

 「死ぬ間際の人間がそんな回りくどいことをするかね? わしだったらストレートに犯人の名前を打つぞ。」

 「そんな……、警部殿まで…………。」


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