10 最後に残ったもの
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くことができなかった。
後始末はヒュウに任せてとにかく、俺はナツを担いだまま宿まで戻った。
部屋のベッドにナツを横たわらせると、俺は立ち上がり部屋を出ようとした。
しかし。
「ソラ、いかないで・・・」
いつの間にやら起きていたナツに引き止められる。
言われるがまま俺は近くのいすに腰掛ける。
「私、人殺しちゃった・・・」
へへと儚く笑い
「これでもう私は汚くなっちゃった。もう普通の女の子になんか戻れない。だから」
見捨てて?
そういった。その瞬間俺の中で何かが弾けた。
強引に口を封じると
「ばっかじゃねえのか!?」
と言い放った。
「お前の命はもうお前のもんじゃねえ!俺のも混じってんだ!死にたかったら俺を殺してからにしやがれ!」
思いを全部、洗いざらいぶちまけるとナツは泣き笑いのまま、
「大好き」
と呟いた。
「俺もだよナツ」
「でもやっぱりさっきのセリフはちょっと恥ずかしいかな?」
「・・・」
ボソッと俺はこう呟いた。
「自重します」
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