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ルドガーinD×D (改)
六十五話:ユリウス・ウィル・クルスニク
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れるのは仕方がないだろう。

「父と息子達が最後の最後に争うとはな……やはり運命という物は気にくわんな」

 どこかもの悲しさを漂わせる台詞に思わず兄弟も顔をしかめさせてしまうが二人共父親の血を引いている影響か、はたまたその強い覚悟の為か動きを緩めることは一切ない。
 空を飛ぶ蝶のように縦横無尽に舞い踊る槍。
 その者の生き様を表すように歪んでいながらも真っ直ぐにぶれの無い双剣。
 二つを迎え撃つ、貫けぬ物など何もないと言わんばかりの鋭い拳の嵐。
 クルスニク一族二千年の歴史の中で生まれ落ちた親子の戦いは、かつて繰り返された骨肉の争いとは次元の違う物だった。

 かつて骸殻の境地に至った人間が何人いただろうか?
 かつてここまでの想いで弟を守ろうとした兄が何人いただろうか?
 かつてここまで純粋な願いの為に争い合った親子がどれだけいただろうか?

 不謹慎ではあるが最後の戦いを飾るのに彼等以上の役者は居ないだろうと感じさせるほどの凄まじい攻防。
 その果てにある物は、はたして何なのだろうか。

「流石だな、ビズリー。その馬鹿げた腕力と防御力は正直に言って滅入る」
「何を言う、お前達の攻撃とて受けるのは楽ではない。それに先程の赤龍帝の小僧の攻撃で私とて力は落ちているのだ」

 ユリウスの言葉にビズリーが隠すまでもなく答える。
 実は平然を装っていたもののビズリーの力はイッセーのゼロ距離からの攻撃である程度落とされていたのだ。
 そのために本来なら防御に回しているはずの力を攻撃に回して攻撃力の低下を防いでいるのである。
 むしろ、先程よりも攻撃力は上がっている。
 その反面、始めほどの防御力はない。だが、その防御力は非常に強力なのには変わらない。
 それでも攻撃が通じるのは二人がフル骸殻であるからに他ならないだろう。

「父親なら息子達に未来を譲れよっと!」
「府抜けた根性でつかめる程未来は甘くはない。出直して来い」
「お断りだ!」

 責めるならここしかないと感じ取ったルドガーが槍を振るうがビズリーの拳で槍の切っ先の向きを全て逸らす。
 その間にユリウスがすかさず斬りこんでくるが油断なくもう片方の手で防御する。
 だが、それを予測できないほどユリウスは未熟ではない。
 ガードを無理やり下から蹴り上げることでこじ開けて一太刀お見舞いする。
 さらにルドガーが一瞬のけ反ったビズリーの隙を逃さずにその喉元に槍を突き入れる。
 流石に喉元への攻撃は耐えられなかったのか痛みでくぐもった声を出す。
 しかし、その程度で勝利をくれてやるほどビズリーは甘くない。

「格の違いを思い知らせてやろう!」

 姿勢を低くしてあの構えを見せるビズリー。
 彼の体から凄まじいエネルギーが放たれ、炎と化し
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