暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と森の狼達
第三幕その九

[8]前話 [2]次話
「何かおかしいね」
「おかしいかな」
「何処かおかしい?」
「僕達知っていることを話しているけれど」
「嘘は言ってないよ」
「別にね」
「いや、嘘とか隠してるとかじゃないよ」
 先生もこのことは保障します。
「そういうことじゃないんだ」
「じゃあ一体」
「何のことかな」
「いや、日本にいる肉食獣はね」 
 そうした生きものはというのです。
「大型のものは熊だけだね」
「そうですね、今では」
 トミーも先生のその指摘に応えます。
「日本は」
「うん、そうなんだよね」
「日本には大型のネコ科の生物もいませんし」
「いないよ、全くね」
「虎やライオンは」
「豹やジャガーもね」 
 そうした大陸いいる大型のネコ科の生物はなのです。
「ピューマやオセロットといったものもね」
「いませんよね」
「鰐もいないよ」 
 水の方を見ればそうだというのです。
「海には鮫がいるけれど」
「それ位ですよね」
「それでどうして森の送の鹿さん達が減ったのか」
「村の人達が入って行ったと考えて、ですね」
「それしかないね」 
 先生はこう言うのでした。
「やっぱりね」
「そうですよね」
「僕はそう思うけれど」
「僕もそう思います」
 トミーも先生に答えました。
「これは」
「そうだね、じゃあもっと先に行こうか」
「そうしますか」
「森のね」
 こう二人でお話してでした、次はです。
 それで先生は鹿さん達に言いました。
「じゃあもっと先にね」
「進みますね」
「そこでお昼も食べよう」
 お弁当をです、実は朝早く起きて朝食を済ませてからずっと何も食べていません。もうすぐお昼なのですが。
「そうしよう」
「はい、わかりました」
 トミーも頷いてでした、そのうえで。
 先生は鹿さん達にです、微笑んで言いました。
「じゃあ僕達はもっと先に行くよ」
「この森のだね」
「先に行くんだね」
「そうするよ、この辺りの生態系を全て調べるよ」
「ここも結構広いけれど」
「大丈夫なのね」
「うん、これ位ならまだね」
 先生は鹿さん達に微笑んで答えました。
「大丈夫だよ」
「だといいけれどね」
「ここも結構大変だけれどね」
「迷う人もいるし」
「道はあるにはあるけれど」
「僕以外の皆がいてくれるから」
 王子とトミー、そして動物の皆を見ての言葉です。
「大丈夫だよ」
「ああ、先生は確かにのんびりしていてね」
「うっかりとしたところもあるけれど」
「皆がいればね」
「安心だっていうんだね」
「そうなんだ、皆がいつも助けてくれるからね」
 だからだとです、先生も答えます。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ