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幻影想夜
第十七夜「螢」
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った…。そんな後悔が沸き上がってきた時だった。

―自分を攻めないで…。私は幸せだったって、言ったでしょ?―

 俺の胸のなかに、優美子の声が響いてきたのだ。

―今度は和彦が幸せになる番よ?私が神様にお願いしてるんだもの…きっと大丈夫。だから…笑っていてね…。―

 そう聞こえたと思ったら、ホタルはその場を飛び立った。
 またフラフラと天へ昇ったかと思ったら、今度は強い輝きを放ち、そして…星空へと消えて逝った。

「優美子、ありがとな…。俺…幸せになる…。お前の分まで笑って生きてやる…。いつかまた逢えた時、お前に文句言われないように…。」


 まだ涙は止まらない。だけど…いや、今はいい。

 もう動くことのない優美子の傍らで、俺はいつまでも広大な星空を眺めていた。



       end...




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