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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第476話】
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くん、お姉さんの杞憂かもしれないけど、ね……」
真面目な声と共に振り向く楯無さん。
「危なくなったら、絶対に逃げなさい。 ……君、仲間を助ける為に命すら投げ出しかねないんだから」
いきなりの楯無さんの言葉にきょとんとするも、思い返せば思い当たる節がある。
銀の福音の時や先日の一夏襲撃事件等――と、脳裏に突如として鮮明に銃口がフラッシュバックされた。
不意に思い出したその記憶に、一瞬視界の色が白黒になって映り、無意識化で身体の震えすら起きていた。
何度も何度も、まるでリバイバル映画の様に銃口が映し出されているかの様な錯覚さえ起きていた――だが、それも突如、何か柔らかな感覚で現実へと戻された。
気付くと俺は楯無さんに抱き締められ、まるで子供をあやすような優しい手つきで俺の背中を撫でていた。
「ヒルトくん、落ち着いた?」
「え、え……と……」
「うふふ、人の体温って安心するでしょ?」
そう言って微笑む彼女に、少しドキドキし始めていた。
「あ、ヒルトくんの心臓の鼓動、速くなってきた。 もしかして、お姉さんに惚れちゃったかな? なーんてね」
そう言っておどけて見せ、俺が落ち着いたと思ったのか側を離れる楯無さん。
「大丈夫よ、ヒルトくん。 仮に何か起きたとしても、お姉さんが守るから――ね?」
軽くウインクし、腕を頭上高く伸ばして身体を伸ばしていた。
「さて、と。 そろそろお姉さんは退散しようかなぁー。 明日は大会だし、ね」
「あ、そうですね……」
そんな返事しか出来なかった俺だが、楯無さんは笑顔で応えてくれた。
玄関のドアへと向かう彼女を見送るため、俺も彼女を追うとドアを開け、半身が出たその時、楯無さんが――。
「そういえば、ちゃんと聞いてなかったけど……どう? 簪ちゃんの機体、なんとかなった?」
不意に聞いてきた彼女の言葉に、俺は小さく頷きつつ――。
「あ、はい。 手伝ってくれた皆のお陰で」
そう、皆のお陰で簪の機体はある程度完成した――が、腕部装甲だけは材料不足の為、装着されていない。
気にはなるのだが、もう大会は明日の為、どうしようもない。
「うふふ、そっかぁ。 あ、そういえば……私の機体データ、役に立ったでしょう?」
「ん?」
機体データ……そういえば、前にそんな物をもらってた気がする。
だが、俺自身そのデータを使う気は全くなかった。
「……えと、使ってないです」
「え?」
まさか使ってないとは思っていなかったのか、目をぱちくりさせていた。
「……んと、基本的に
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