全国大会開始!
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って…」
少し不安そうになった俺たちだが、円堂の一声で目を覚ました。
「いいさ!どんなチームだって、サッカーをすることには変わりない、いつも通り真正面からぶつかっていこう!」
「「「おお!!」」」
俺はその円から離れ、一人静かに押し黙っている風丸のところに向かった。
「………」
「風丸…、陸上の後輩のことなんだが」
「宮坂のことか…あいつは多分、言葉じゃ納得しないだろう。だからサッカーで答えを見せてやるつもりなんだ」
「そうか…そう決めたんだな」
「なぜサッカーをやるのか…俺自身が答えを探しているのかもな」
「それじゃ、その答えを見つけようぜ!思いっきりボールを追いかけてさ!」
「ああ!」
俺たちは少し立ち話をしたあと、グラウンドに入りウォーミングアップを始めた。
「豪炎寺こっちだ!」
「雷藤!」
豪炎寺のパスが俺に飛んできて捕ろうとしたときだった。
スパァン!
「えっ…!?」
相手チームの選手が、パスを突然かすめ取りボールを奪った。
「誰だ!」
「お前に名乗る名前はない!
「んだと!?」
「雷藤真紅、俺と勝負しろ!噂には聞いてるぞ、閃光の雷藤って言われるほどの、シュートのスピードと足の速さを持ってるらしいな!」
「せ、閃光の雷藤って…、初耳なんですけど…」
「俺は戦国伊賀島の霧隠才次だ!」
「お、思いっきり名乗ってるじゃねぇか…」
「俺は足には自信があるんだ、どっちが上か決めようじゃないか?ここからドリブルで往復して速さを競うんだ!」
「断る、目障りだ」
俺は聞くやいなや即答で、返答した。
「な、なに!?逃げるのか腰抜けめ!」
「なんでわざわざ今から対戦する相手に、個人能力のデータを提供しなくちゃいけないんだ」
「やはり俺に負けるのが怖いんだな、この腰抜け!」
「なんとでも言え、試合が終わったら…」
俺が少しここで間を空けて、冷たい言葉で呟く。
「いくらでも遊んでやるからよ…」
実は結構切れてた俺は最後に、怒りの感情を込めつつ霧隠に呟いた。
「ひっ……!?」
「冷静になれよ雷藤」
風丸がその後も何か言いかけたが、観客席を見た瞬間、顔が変わった。
「…雷藤と同じくらい足が速いのは俺だ…、俺がやる!」
「おい風丸、相手にすんなって」
俺がそう話すと風丸は観客席の方に目を移した。俺もそこを見るとそこには風丸の陸上部の後輩…宮坂の姿があった。
「そういうことか…」
俺は状況を理解し後ろに下がった。
「誰だお前は?」
「お前に名乗る名前は無い」
風丸はさっき俺が霧隠に言われた台詞をそっくりそのま
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