3部分:第三章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
るジュゼッペであった。
「鑑定士の言葉です」
「随分歴史に詳しい鑑定士だな。本物ということだな」
「そういう人間を探してきましたので」
「それは見事だ。しかしだ」
「ええ。今度は」
「それが財宝になっていたのか」
「高価ですから」
やはりそれに尽きた。高価だからこそ宝になるのだ。ダイアモンドもそこいらに転がっていれば石と変わりがなくなるし石も滅多にないものなら宝になる。そういうことだ。
「ですから」
「全てわかったな。あれは紛れもなく宝だ」
「その通りです」
「だが役に立たない宝だ」
カルロは右手で頬杖をついてつまらなさそうな顔で述べた。
「パスタは何の為にある」
「食べる為です」
答えは決まっていた。誰も観賞用に買ったりはしない。パスタは食べる為にある、それ以外の何者でもないのだ。これは誰に聞いても同じことである。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ